【学生の声】元井雄大(立命館大学政策科学部2004年度入学)

海外での生活を終えた私たちにとって高校卒業から大学入学までの時期は、日本での学生生活を始めるまでの単なる移行期間や受験準備期間ではありません。空白期間とせず、自分のためにいかに有意義に過ごすことができるのか。私は大学受験が先生方にご指導頂くきっかけでした。しかし今思い返すと、大学進学を機に日本での生活に再び身を置くため、そして帰国生としての魅力や特性を伸ばす素晴らしい時間であったと思います。

英語指導では使い慣れた表現に偏りがちな会話力を、受験に耐え得る語学力に変えることができました。小論文指導では議論と添削と書き直しの繰り返しで、思考力が養われました。このような日々の鍛錬は、受験や面接に活かされただけでなく、今自分が生きる社会や人間関係において重要な基礎になっているように感じています。

帰国生は、世界中から多種多様なバックグラウンドをもって戻ってきます。価値観や生活スタイルが異なる環境で育った私たちは、受験に対する悩みだけでなく、日本という環境への適応や将来に対して漠然とした不安を抱えています。先生方や生徒同士の信頼関係がある上で、アドバイスや指導、激励が適切に行われることで、苦境に負けない実力が鍛えられるのではないでしょうか。

私は卒業して8年になりますが今でも生徒同士の交遊が続き、多くの卒業生が先生を訪ねて行きます。それは、短い期間ながらも同じ目標に向かい切磋琢磨した記憶と自分を見つめ将来を考えた時間、そして温かく見守りながらも発破をかけて下さった先生方がいたからこそ得られた一体感があったからだと思います。最後になりますが、前島・余語両先生にご指導頂けたこと大変感謝しております。

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