電子辞書の様々な機能を使って英語への理解を深めましょう - 英語学習の勧め⑪ -

(2010年04月09日 04:40)

こんにちは。SOLの余語です。
前回は、電子辞書で単語を調べる時には最初に表示されたもので満足するのではなく、ページをスクロールダウンして表示されているもの全てに目を通す必要があることを述べました。僕らが見る限り、帰国生の多くがこのようなことをしないのは、電子辞書の機能に対する理解が不十分であることに加えて、日々の学校生活の中で、急いで意味だけ確認したい、という場面があまりに多いことが理由であるようです。

今回と次回は、同じような理由で、英語の学習に取り組む帰国生の多くが使用していない、しかし英語をよりよく理解するためには必要不可欠な電子辞書の機能をいくつか紹介したいと思います。

「一括検索」を使って複数の辞書にアクセスしましょう。

まず1つ目の機能は「一括検索」です。これはある単語の意味を調べる時に複数の辞書に一度にアクセスできるという機能ですが、特にある単語が日本語ではどのような意味になるのかということを理解するのに役立ちます。例えば、多くの電子辞書ではリーダーズ英和辞典とジーニアス英和辞典が搭載されていますが、この2つの辞書でconsiderという単語を引くと、以下のような日本語が表示されます。

【ジーニアス英和辞典】

1. ~をよく考える、熟慮(検討)する
2. ~を…だとみなす
3. ~を考慮に入れる、斟酌する
4. ~に注意(関心)を払う、(受身で)尊敬される
5. ~をじっと見る、見つめる
6. ~を思いやる
7. ~を論議する

【リーダーズ英和辞典】

1. a. よく考える、熟考する、考究する、…しようと思う、…とみなす、考える
b. 考慮に入れる、斟酌する、思いやる
2. 重んずる、尊敬する、注視する

2つの辞書それぞれに、「論議する」「考究する」のようにそこにしか掲載されていない日本語があります。また、改訂年度の違いによって、ある単語の意味に最近使われるようになった用法が付け加えられているかいないかという違いや、実際にある単語がどのように使われるかという説明があったり、どのような場面で使われる言葉なのかということについての解説があったりと意味以外の説明にも違いがある場合があります。このような違いは和訳をする際に役立つだけではなく、その単語の意味の全体像を把握するのに大いに役立つはずです。「一括検索」機能で1つの単語について複数の辞書に当たることで、その意味や用法をより深く理解するようにしましょう。

次回は、英語の学習に役立つ電子辞書のその他の機能として、「例文検索」や「成句検索」といった機能について説明します。なお、今回の記事は英語学習者の間では評価の高いセイコーインスツル社製の電子辞書を元に作成しました。自分の持っている電子辞書ではどのように「一括検索」を利用すればいいのかということなどについて質問がありましたら、こちらから連絡してください。

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