電子辞書の様々な機能を使って英語への理解を深めましょう② - 英語学習の勧め⑫ -

(2010年04月10日 00:25)

こんにちは。SOLの余語です。
前回は、電子辞書の「一括検索」機能を使うことによって、ある単語に対する様々な訳語を見て、その単語の意味の全体像をつかむことが可能になると述べましたが、今回は「例文検索」や「成句検索」といった、電子辞書の検索結果として始めに表示される画面しか見ない人が見落としがちな、単語の使い方を示してくれる機能を紹介したいと思います。

「例文検索」で単語が実際にどのように使われているかを調べましょう

僕の持っているセイコーインスツル社製の電子辞書には、「例文・成句検索」と「例文・解説」というボタンがありますが(利用者の多いカシオの電子辞書なら「例文検索」は「複数辞書検索」の中にあり、「例文・解説」は「用例・解説」という表現になっていることが多いようです)、前者はある単語を入力すると収録されている全ての辞書からその単語の入った例文を選び出して表示してくれる機能で、後者はある単語を特定の辞書で調べた時に例文を別画面で表示してくれるものです。

これらの機能を使うことは、英語には例えばある動詞は人を表す語しか主語になれないなどといった文法や語法上のルールがありますが、そのようなルールを具体的に理解することにつながります。また、英文読解の時には問題となっている文と類似の例文を見つけることで、その構造を把握することや単語の意味を絞り込むことにつながりますし、英文を書く際には正確な文を書くことの手助けになるはずです。

さらに、最近の電子辞書には、ある日本語の単語を打ち込むとその意味の英単語を含んだ例文が表示される「日本語キーワード例文検索」という機能を搭載しているものもありますが、この機能も英文を書く時には大きな力になるでしょう。これらの「例文検索」機能を使うことで、英語への理解を深めたり、使える単語や表現の数を増やしたりするようにしてください。

「成句検索」で単語と単語のつながりを調べましょう

「成句検索」機能は、英語を学習する帰国生にとって最も見落としがちなもののようですが、英語の学習では最も重要なものかもしれません。この機能はある単語を含む成句(イディオム)を調べるもので、僕の電子辞書には「例文検索」同様、「成句検索」「成句・熟語」という2種類のボタンがあります(カシオ社製では、「複数辞書検索」の中の「成句検索」、および「成句・複合語」になっているようです)。

電子辞書である単語を調べると、意味だけが表示される場合が多く、どのような語と組み合わさるとそのような意味になるのかが説明されていないことがあります(特にリーダーズ英和辞典を主に使う人はこの点に注意が必要です)。また、例えば「尊敬」や「関心」、「点・事項」という意味のregardという単語が使用されている次の文の場合、

The government wishes to curtail the discretion of local government with regard to educational expenditure.(新編英和活用大辞典より)

with(in) regard to ~という形で「~に関して」という意味になることを知らないと、regardの文中での役割が分かりませんし、この文が「政府は教育支出に関して地方自治体の自由裁量権を縮小しようと考えている」ということを表していることも分かりません。このような英文を読む時には、成句(イディオム)に関する知識が必要不可欠なものとなりますが、多くの電子辞書では「成句」ボタンを押すことで、これらの情報が初めて表示されます。

英文はこのようないくつかの単語で構成される成句(イディオム)を含む場合が多く、このような表現に関する知識がないままでは、読んだり書いたりできるものの種類が限定されてきてしまいます。文の中で役割が分からない単語があったら、周りの単語との関係を「成句検索」機能で調べることによって、知識を増やすように心がけましょう。

今回で、英語学習を進める際に使用すべき電子辞書の機能についての説明は終わりになりますが、紹介した3つの機能を活用してより多くの知識を習得してもらえればと思います。 なお、今回の記事もセイコーインスツル社製の電子辞書を元に説明をしていますが、異なるメーカーのものを持っていて使い方が分からない人がいたら、こちらより質問してください。

それでは、次回はSOLお勧めの電子辞書を紹介します。

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