慶應義塾大学SFCの2学部で実施されるAO入試について(2013年度版)―帰国生大学入試についてvol.188―

(2013年7月16日 20:10)

こんにちは。SOLの余語です。
前回は、慶應義塾大学法学部の2つの学科で実施されるFIT入試の概要についてお知らせしました。この入試は同大学の帰国生入試とは異なり、大学入学資格取得のための統一試験や最終試験の成績以外の形で表れる自分の能力をアピール材料とすることができるものの、帰国生の多くが受験するその他の特別入試には見られない試験形態を採っているので、それに合わせた形で準備を進めてもらえればと思います。


さて、この大学ではSFCの2学部(総合政策学部、環境情報学部)がAO入試を行なっており、そちらでも帰国生を受け入れています。1年で3回の受験機会があるこれらの学部のAO入試の出願資格の認定に関しては3つの方式があり、外国の教育制度を採用する高校を卒業した場合には、そのうちのA方式で出願することになりますが、その条件は以下の通りです(日本の高校に編入した人は(2)を満たす必要はありませんし、評定平均などの条件さえ満たせればその他の方式でも出願することができます)。


(1)通常の12年の学校教育課程を修了していること
(2)高校が採用している教育制度において大学入学を取得しており、そのための統一試験などの成績証明書を提出できること
(3)自分が出願する以外の受験機会で出願していないこと



これらの条件に加えて、大学入学以前に学業やボランティアのような高校内外での社会的活動などにおいて実績を上げていたり、高い外国語運用能力やコンピュータ技術を習得していたりといったことが求められています。この点では、前回の記事で紹介した法学部のFIT入試と同様であるように思えますが、SFCのAO入試ではアピール材料となる活動実績が賞を授与されるといった形で社会的な評価を受けている、もしくは何らかの資格を得ているといったことを証明できるものを提出することが求められるので、こちらの方が出願条件の厳しいものだと言うことができると思います。


合否は、活動報告や志望理由、入学後の学習計画、自己アピールといった出願手続き時に提出したものを基に行なわれる書類選考と面接試験(希望者はプレゼンテーションを行なうことも可)を通じて判定されます。以下にリンクを貼る入試要項の31ページの選考結果に関する理由で確認できるように、一つ一つの審査の段階で相当数の不合格者が出ていることを考えると、提出する書類や面接試験の受け答え、プレゼンテーションの内容を練り上げておく必要がありますし、それには小論文の授業を担当する教師が関与することが望ましいと言えるでしょう。


【慶應義塾大学総合政策学部・環境情報学部AO入試要項】
https://www.admissions.keio.ac.jp/exam/l6j2qm0000000dzo-att/l6j2qm000000ewaw.pdf


出願手続きはインターネット上でのエントリーと、必要な書類の郵送という2段階で構成されており、どの受験機会で出願するかで具体的な日程も異なってきます。それについても入試要項の22ページで確認してもらえればと思いますが、一つ一つの書類の作成に力をかけるべきこと、自分のことをよく知る人に評価書などを作成してもらう必要があることなどを考えると、出願に向けた準備をなるべく早めに取りかかるべきだと思います。


それでは、今回の内容に関して、ご質問などがありましたら、以下のフォームよりご連絡ください。
【お問い合わせフォーム】
https://www.schoolofliteracy.com/contact/


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