中央大学法学部の海外帰国生等特別入試などの英語試験について(2013年度) ―英語学習の勧めvol.134―

(2013年7月5日 20:40)

こんにちは、SOLの余語です。
前回は、帰国生が多く受験する早稲田大学帰国生入試の英語試験に関して、出題傾向やそこで使われている単語や表現の水準などをお知らせしました。この入試制度は大半の学部で英語試験の出来が合否に大きな影響力を持っているものですので、受験を考えている人には前回の内容を参考に準備を進めてもらえればと思います。


さて、早稲田大学の帰国生入試はエッセイ以外、全て4つの選択肢から正答を1つ選ぶもので構成されていますが、一方で問題のほとんどが英文和訳や説明問題といった記述式の問題になっているものも帰国生入試の英語試験では見られます。例えば、中央大学法学部の海外帰国生等特別入試や英語運用能力特別入試の英語試験(この2つの入試は名前は違いますが筆記試験の問題は同じです)がその一つです。


この試験では例年、和訳問題とエッセイ問題という2つの異なる形式の問題に対応することが求められます。このうち、和訳問題で使用されている単語はTOEFL iBTで高いスコアを取っている人にとって見慣れたものが多いものの、構造が複雑なものがあるため日頃からそのような文にふれておくことが重要になりますし、日本の大学入試全般でよく出題される定型の表現や構造を含む文の和訳が問題になることがありますので、できるだけ記憶に定着しているものを増やすという方向性で学習を進める必要があります。また、日本語と英語では「自然なもの」と受け取られる文のあり方などに違いがあり、英文を日本語文に直訳した場合に採点者に違和感を与えてしまうことがあることを考えると、この点に意識を置きながらの練習を積み重ねなければなりません。


エッセイ問題については、ここ数年で出題形式に変化がありました。3年前までは長い文章を読み、そこで扱われているトピックに関するエッセイを書いた上で、自分のエッセイに対して自己評価をするという他では見ることのない問題形式になっていましたが、一昨年の入試ではTOEFL iBTのエッセイと同様の短い文でトピックが指定されるものに変更になりました。しかし、昨年はそれ以前の出題形式に戻ったようで、SOLで受験準備をしてこの入試を受験した人によれば、入試会場で驚きの声が多く聞かれたそうです。今年受験を考えている人は、どちらの問題形式にも対応できることを目標に対策をすべきだと思います。


いずれにせよ、記述式の問題は記号を選ぶものよりも厳格に英語運用能力を試すものだと考えられますし、和訳問題の場合には同時に日本語運用能力を高めておくことが求められます。このような形式の問題が出題される試験を受ける予定の人は、十分な練習量を確保するようにしてください。


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