7月19日から7月23日までのグループ指導などについて―SOL帰国生大学受験セミナーについてvol. 165―

(2021年7月19日 18:35)

こんにちは。SOLの余語です。
前回の記事では、前島や僕の体験を踏まえて、自分が情熱を傾けられるものと学ばなければならないものの間につながりが生まれた時に強い学習意欲が引き出されるのが人間の特性の一つであるようだということを述べました。僕らが生徒一人ひとりと話をする時間を確保することは、彼らがそのようなものを持っているか、それはどのようなものかについての理解を深めることができるので、受験準備をサポートする中で重要なプロセスであると考えています。

さて、ここまでは生徒が学ぶことに対して積極的な姿勢を見せることにつながるものに注目してきましたが、彼らと話しているとそれとは逆の働きをする体験などをしている人が多くいることが分かります。例えば、ここ20年くらい公立の中学校や高校で行われる教育の水準の低下が指摘されている上に、経済状況の先行きが不透明な状況が続く中で、日本では私立の中等教育機関の人気が高まっていると言われます。それを裏付けるかのように、SOLの生徒でも、特に東京やその周りの地域の出身である場合、中学受験をした経験があるという人が少なくありません。

彼らがそこで残した実績は人それぞれなのですが、その良し悪しに関わらず多くの人に共通しているのが、受験準備をしている期間が過酷なものであったと捉えていることです(前回の記事で述べた通り、僕も中学受験をしましたが同じような印象を持っています)。一般的に中学受験に向けた学習は小学4年生から始まります(最近は小学2年生から塾に通っていたという人もいます)が、そのような年齢層の人に高い水準の教育を受けられる中学校に進学することや塾で学ぶものが自分が生きていく中でどれだけ大きな意味を持っているかを実感を伴う形で理解することを求めるのは難しいことだと思います。

それにも関わらず、塾では「記憶すること」が中心の学習者に大きな負担がかかる取り組みをしなければなりませんし、その結果が塾内での待遇の優劣に反映する形でテストが毎週のように行われます。現代社会を生きる人の中には「競争だけが人を成長させる」と考えている人が少なくないようですが、人生経験が少ないが故に自分の中に価値があるものが存在するという確信を持つに至っていない時期に、このような厳しい競争にコンスタントに晒されることは彼らが大きなストレスを抱えることにつながりますし、その結果によっては自尊心を持つことも難しくなることも考えられます。

※それに加えて、「公平な競争によって学習意欲を引き出す」と謳いながら、実際には成績上位者がいるクラスにのみ学習成果を出しやすい環境を与える一方で、下位に置かれる人が彼らが置かれた状況を改善する機会を提供しない多くの塾の運営のあり方を見て、周りの大人や社会に対する不信感を募らせてきたという人もいます。

実際に、最近、中学受験の準備に取り組んでいる年頃の子どもが上で述べたようなストレスなどが原因で心身の健康問題に直面し心療内科にかかるケースが急増していると言われています(この点については、 NHKのHP上にある記事を参照してください)。このように何らかの症状が出る状況にまでは至らなくても、中学受験時にした辛い体験によって、学ぶことに対してマイナスなイメージを抱く人は僕らの経験上少なくありません。このような問題は個人的に生徒とコミュニケーションを取る際に浮き上がってくるものなので、彼らの学習をサポートする僕らにとってはそのような時間が重要なものになるのです。

さて、今週のグループ指導についてですが、東京23区やその近郊で新型コロナウィルスに新たに感染した人が急激に増加しており、新しい変異株の市中感染が広がっているという指摘もあります。そのため、公共交通機関を使って教室に来る場合には、ターミナル駅を使わないのであれば対面で、この条件を満たせないケースではzoomなどを使ってオンラインで行うことにします。また、個別指導や個別面談も同じ方針で実施します。よろしくお願いいたします。

【個別面談お申込みフォーム】
https://www.schoolofliteracy.com/consultation/form2.html

それでは、帰国生大学受験セミナーのグループ指導の内容や日程などに関して情報をご希望の方は以下のフォーム、もしくはinfo@schoolofliteracy.comよりご連絡ください。よろしくお願いいたします。

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