現在の教室の状況について(2022年4月25日)―SOL帰国生大学受験セミナーについてvol. 186―

(2022年4月25日 19:20)

こんにちは。SOLの余語です。
前回は、最近、国立大学や首都圏の有名私立大学の間で、帰国生入試やAO入試で入学した学生が一般入試を受けた人に比べて学習意欲が強いものになるという評価が広がっており、受け入れる人数を増やしているところも多いと述べました。これには、受験準備を進める中で強い不安やストレスに直面することがどれだけあるかが関係しているのではないかと個人的には考えていますが、帰国生入試やAO入試の進路指導を統計的なデータだけに基づいた形で行うのは、同じような結果を生み出してしまう可能性があると思います。

さて、SOLの帰国生大学受験セミナーでは、2人の教師が授業だけでなく、小論文の答案の添削や進路相談など、受験準備の全ての側面をサポートしていますが、面接試験の対策もその一つとなります。この試験は大学の教員と直接コミュニケーションを取るものになりますし、中学や高校の受験をした人でもあまり体験をしたことがないものなので、うまく対応できるか不安に思う人は例年多くいます。多くの大学や学部・学科では、TOEFL iBTやIELTSといった外国語運用能力試験の成績と小論文試験の出来で合否を決定し、面接試験では志望理由書を自分で作成したのか、大学での学びに関して強い意欲を持っているのかといった点が確認されるだけですのでそれほど心配しなくてもいいのではないかと思いますが、生徒が不安を抱えたままでいるのは受験準備を進める上で大きな問題となりますので、彼ら/彼女らが納得するまでメモの作成や練習に付き合うようにしています。

その中で、面接試験で何を話したか、どのような姿勢で臨んだかが合否に大きな影響を与える大学や学部・学科があることを確認できることがあります。そのようなものとしては、上智大学のいくつかの学科に関する情報をインターネット上などでも目にすることができると思いますが、そのようなところであまり話題に上がることがない入試もあり、例えば国際基督教大学(ICU)のユニヴァーサル・アドミッションズ4月入学帰国生入試がその一つです。この入試は、新型コロナウィルスの感染拡大が世界的な問題となる中で、出願手続き期間に高校での成績やTOEFL iBTやIELTSのスコア、大学が出題した課題に関する小論文を提出させた上でオンラインでの面接試験を行うという形で合否を判断するようになりました(来年度からは小論文の提出を求めないようです)。

この大学では、帰国生入試でグループ・ディスカッションを実施していた頃から、知的好奇心が旺盛で様々なものを吸収することに積極的な姿勢を持っていることが分かる人を好むという特徴がありました。それは面接試験のみを行うようになった現在でも変わらないようで、高校や英語運用能力試験などの成績が一定の水準を上回っており、志望理由書の内容がICUのカリキュラムを最大限活用するものになっていれば(事前提出の小論文に関しては受験生の間でそれほど大きな差はつかなかったようです)、大学の教員とのコミュニケーションの中で、これまでに様々なことを学ぶことを楽しみと感じてきたこと、教員が言っていることをしっかり理解しようとする姿勢を持っていることが前面に出ている人が合格しやすいと言えると思います(少なくとも、この教室の生徒の中ではコミュニケーション能力が高く、上で述べたような姿勢があることを明確にアピールできた人だけが合格しました)。このような傾向も、我々のように帰国生入試やAO入試の受験準備における全ての側面をサポートしているからこそ把握できることではないかと考えています。

さて、東京23区やその近郊では、新型コロナウィルスに新たに感染した人の数が先週辺りから大きく減少するようになりました。それを受けてなのか、教室を訪ねてくるOBOGの数が増えており、先週は水曜日と土曜日に一緒の夕食を取りました。政府がマスクの着用に関するルールの見直しに言及するなど、全般的に社会的な規制が緩やかなものになっていく方向性になってきたようですが、新しい病原体であるため、事態の推移を慎重に見守っていきたいと考えています。

それでは、帰国生の大学受験やSOLの帰国生大学受験セミナーなどに関して情報をご希望の方は以下のフォーム、もしくはinfo@schoolofliteracy.comよりご連絡ください。よろしくお願いいたします。

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