現在の教室の状況について(2022年5月9日)―SOL帰国生大学受験セミナーについてvol. 188―

(2022年5月9日 17:00)

こんにちは。SOLの余語です。
前回は、帰国生入試やAO入試の面接試験に向けたサポートを行う中で生徒から聞く試験会場の様子から、大学や学部・学科が合否の判定の際に重視しているものを理解できることがあると述べました。受験生は入試当日に緊張していることが多いので、会場で得た情報にも誤りが含まれる可能性がありますが、例えば、中央大学の英語運用能力特別入試に合格している人を見る限り一定の信憑性があるように思います。

これまでの記事で何度も述べていますが、SOLの帰国生大学受験セミナーでは2名の教師が小論文対策や英語の授業を担当するだけでなく、生徒からの質問の対応や小論文などの答案の添削、面接試験の練習など、受験に向けた準備の全ての側面に関わるようにしています。帰国生入試やAO入試では、一般入試と違い、出願手続き時に志望理由書の提出が求められますので、この書類の作成に関しても、内容を決めるためにどのような本を読むべきかという指導から生徒が書いてきた文章の添削まで、彼ら/彼女らが自信を持てるものができるようにサポートを行っています。

多くの大学や学部・学科では、志望理由書を面接試験でどのようなことを受験生に質問するのかを決める材料の一つとして位置付けており、その内容もこの点を意識して決める必要があります。ただし、通常は大学で学びたいことをどのように決めたのか、それに対してどのような意義があると考えているか(個人的、もしくは社会的なもの、どちらでも問題はありません)、入試を受験している大学や学部・学科のカリキュラムの中でどのように学習を進めていきたいかといったことが明確に説明されていれば問題はありません。

と言っても、生徒から面接試験での様子を聞いていると、大学の教員が一般的に志望理由書の内容として好むものがあるようで、例えば、自分が追究したいと考えている問題について本やインターネットなどで様々な見方にふれたものの、それに関する結論はまだ出ていないので、大学での専門的な学びの中でそれを得るのに必要なものを習得していきたいという話の流れがその一つです。現在、日本の大学は学生が学びたいことと学部・学科が提供できるもののミスマッチなどから退学したり留年したりする人が増えていることを問題視しており、4年間しっかりと通ってくれる人を入学させたいと考えているようです。このような状況で知的な関心に限界があると取れる内容は好ましくないということでしょう。

また、法学部や経済学部といった社会科学系の学部・学科では、以前から大学で吸収したことを用いる形で社会に貢献することを志望理由の一部とする人が高い評価を受ける傾向があります。例えば、これらの学部において、人種的、性志向的なマイノリティーや心身に障害を抱えている人が置かれている状況を改善したい、もしくは経済的な格差から生じる問題を解決したいといったことを志望理由とすることで面接官の印象がよくなるというのはよく聞く話ですし、慶應義塾法学部政治学科やSFCの2つの学部において公共的な問題を解決するためのNPOを設立するのが最終的な目標としたことで面接官から熱烈に歓迎されたOBOGもいます(商学部や経営学部は企業の運営のあり方について学ぶところですので、そのような内容でなくても問題ありませんが、ここ数年、NPOのような非営利法人をどのように継続して運営していくかというテーマを主に学ぶことの一つとして挙げている大学もあり、そこでは何らかの形で社会に貢献したいと述べることが評価を高める可能性があります)。このようなことも我々が毎年生徒が志望理由書を作成するのをサポートしているからこそ得られることなのです。

さて、東京23区やその近郊では、ゴールデンウィークの間の人出が多かったためか、ここ2、3日、新型コロナウィルスに感染した人の数が増えています。SOLの教室では、対面授業を受ける人が徐々に増えており、午後の授業ができる時間帯はほぼ埋まってしまうという状況にありますので、今後も感染防止のための対策をしていこうと考えています。

それでは、帰国生の大学受験やSOLの帰国生大学受験セミナーなどに関して情報をご希望の方は以下のフォーム、もしくはinfo@schoolofliteracy.comよりご連絡ください。よろしくお願いいたします。

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