現在の教室の状況について(2022年8月22日)―SOL帰国生大学受験セミナーについてvol. 203―

(2022年8月22日 20:00)

こんにちは。SOLの余語です。
8月8日の記事では、現在の日本社会は1990年代に入る以前に比べると不安定な状態になっており、その先行きは人口の減少やAIの発展、グローバル化に関わる様々な問題によって見通しが立ちにくいものであること、そこで問題なく生活を送っていくためには相互扶助的なコミュニティーが身近にあることが必要になると述べました。新型コロナウィルスの感染拡大の中で多くの人がこれからの生活に強い不安を感じていることを見ても、何か問題が起きた時に頼ることのできる人間関係をなるべく早く形成すべきだと思いますが、SOLの教室がそのための基盤を提供できればと考えています。

「自己責任」や「個人の自由」といったことばかりが強調される現代社会では、上のような話に「厳しい状況であっても自己努力で乗り越えるべきだ」という形で否定的な態度を見せる人は多いでしょうし、「以前のように経済が好況になるための施策を考える方を優先すべきである」と考える人もいるはずです。前者のような立場には、「努力さえすればなんでもうまく行く」というあまりに楽観的で、自分や周りの人の人生を客観的に振り返った時に容易に同意することが難しい前提があるように思われますし、現実に生きている人間を切り捨てる論理として使われる可能性があるので、僕は社会的な倫理として採用することに問題があると感じています。

また、1980年代の終わりにバブルが崩壊する前の日本社会でも相互扶助的なコミュニティーが大きな役割を果たすことは珍しくないことだったと思います。例えば、受験する大学として慶應義塾大学を選ぶ人の中には、「三田会」というOBOGの組織があり、そこに入っていると社会の中で経済活動などをする際に支援してくれる人やグループを見つけられるということをその理由とする人が少なくないことは今も昔もあまり変わりがありません。宗教学者の島田裕巳氏によれば、現在では巨大な宗教団体になっている創価学会がその入会者の数を大きく増やしたのは高度経済成長期であり、そこには都会という自分が生活を送っている場所が地縁や血縁による相互扶助的な人間関係を構築しづらい環境で、多くの人が以前は様々な場所で見られた「ムラ社会」的な共同体を生活の安定のために求めたことという背景にあるそうです。

これは、戦争の中で多くの人が生活に必要なものを失い、それを回復するために国内需要が力強いものになった上に、技術開発面でのコストがそれほどかからず人件費も安いという国際競争において有利な条件が揃っていたことから、経済が爆発的な成長を見せた時期であっても、相互扶助的なネットワークを求める人が少なくなかったということだと思います。そして、日本の社会は高度経済成長期の成功体験の影響から抜けられず、例えば学校教育のシステムが製造業が主軸産業になっていた時代のものと本質的に変わらないといったように時代の変化に対応できていない状況では、そのようなコミュニティーの一員になっておく必要性がこれまで以上に高まるはずです。SOLの教室で、多くの人がお互いに助け合いのできる人間関係を構築するための機会を持ってもらえればと思います。

さて、東京23区やその近郊では新型コロナウィルスの感染拡大が続いており、医療機関がそれに対応することが難しくなっているという話をよく耳にするようになっています。人によっては来週から受験が始まることもありますので、教室内でクラスターが生じないように注意していきたいと思います。

それでは、帰国生の大学受験やSOLの帰国生大学受験セミナーなどに関して情報をご希望の方は以下のフォーム、もしくはinfo@schoolofliteracy.comよりご連絡ください。よろしくお願いいたします。

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