慶應義塾大学総合政策学部や環境情報学部のAO入試について ―帰国生大学入試についてvol. 333―

(2022年8月26日 18:30)

こんにちは。SOLの余語です。
前回は、慶應義塾大学の全ての学部で実施されている帰国生入試の概要を紹介しました。この入試は、基本的に出願手続き時に提出が求められている在籍した高校が採用する教育制度における大学入学資格を取得するための統一試験の成績やTOEFL iBTもしくはIELTSのスコアで合否の判断がなされますが(アメリカのSATのスコアを提出する場合、今年度から高校の成績も見られる可能性があります)、法学部や文学部のように小論文試験の出来が一定の重みを持っているところがあることに注意しましょう。

さて、この大学では、SFCの総合政策学部と環境情報学部が長年AO入試を行っており、出願者を多く集めています。この2つの学部は、必ず履修しなければならない科目などに関して若干の違いがあるものの、ほとんどの授業をどちらの学部の学生も受けることができることに加えて、それぞれが学生の多様な関心に応えることができ、一つの問題に関して様々な観点から考察を深めることもできる学際的なカリキュラムを採用しており、この大学のその他の学部ではあまり見られない少人数制の授業や教員とコミュニケーションを取りながら進んでいく授業が多くあるため、内部進学生を含めて学習意欲が高い人から注目を集めていると言われます。キャンパスが都心から遠く通学に不便な思いをする人が少なくないという問題もありますが、それへの対応もできるだけのことをしようという姿勢を見せるので、この教室から入学した人(例年、帰国生入試やAO入試、一般入試を通じて1~3人が入学しています)の評価も非常に高いものになっています。

これらの学部のAO入試は2段階の選考で合否が決定しますが、1次選考である書類審査では、出願手続き時に提出する高校の成績やTOEFL iBTもしくはIELTSといった英語運用能力試験の結果、高校の教員などが作成する推薦状に書かれたこと(海外の高校を卒業している場合には、原則的に大学入学資格取得のための統一試験の成績の提出も求められます)などに合わせて、志望理由や大学入学後の学習プランを説明するための書類(活動報告や任意提出資料)の内容が大きな役割を果たします。この点について、入試要項で1次選考を免除されるものとして指定されている活動実績を見て、社会的な評価が高いものや人目を引くものがこれらの書類における中心的なものでなければならないと考える人も多いようですが、一般的な生活を送る高校生が参加できる社会活動であったとしても、それが志望理由としっかり結びついていることに加えて、志望理由としているものに社会的、または個人的な意義があることや、SFCのカリキュラムの中で実現できるものであることをしっかりと説明できれば合格する可能性はあります。

2次審査である面接試験においては、1次審査の際に提出した書類の内容を基に、活動実績がどのようなものであったのか、志望理由としたものは自分で十分に検討した結果であるのか、それには本当に学問的な意義があるものなのかといった点が確認されます。これまでにこの教室から受験した人の話を聞く限り、受験者が話した内容を長い時間をかけて深めていく姿勢を試験官が持っていることが少なくない(上で述べたような点を一通り確認されて時間が終了した人もいますが)ので、練習をしっかりと行えるような環境で準備をするのが望ましいと思います。

4月入学者を対象としたAO入試は、2020年まで2回受験する機会があったのですが、昨年から1回だけとなり、その出願手続き期間は8月初旬から9月初めにかけて設定されています(今年度はWeb登録期間が8月9日~9月1日で、書類を郵送する期間が9月1日~9月2日です)。多くの書類を準備する必要がある入試なので、スケジュールをしっかり確認する形でその作業を進めていくようにしましょう。

それでは、日本の大学の帰国生入試やAO入試の受験に関してご質問などがありましたら、以下のフォームからご連絡いただくか、info@schoolofliteracy.comにメールをお送りいただければと思います。よろしくお願いいたします。

【教育相談フォーム】
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