現在の教室の状況について(2024年4月1日)―SOL帰国生大学受験セミナーについてvol. 291―

(2024年4月1日 19:45)

こんにちは。SOLの余語です。
前回は、高校からカナダやアメリカ、オーストラリア、ニュージーランドといった英語圏の国に留学する際に、その準備としての英語学習に取り組んでいない場合、聴覚から得た情報を基に立てた仮説を実際に使用した体験を通じて少しずつ修正する形で単語の意味や用法を習得するという話をしました。このような形で理解できる語彙を蓄積するのには、日常生活を送るのに必要なものに限定しても長い期間がかかるため、周りの人に自分の要望や不安などを伝えられない日々が続くことによって精神的に不安定な状態に陥る人がいます。

さて、前回の記事は意味の分かる単語や表現の蓄積に限定した内容にしましたが、英語圏のネイティブとのコミュニケーションにおいて、相手の発話の内容を正しく理解し、こちらの考えていることを過不足なく伝えるのに大きな役割を果たすものの一つとして文法事項の定着が挙げられます。例えば、英語の動詞はdoing、done、to do、そして表現したい事柄がどの時間帯に属するかによって形を変えますが、それぞれがどのような目的にしたがって使われるものかが把握できていないと、日常的な会話の中でも誤解が生じる可能性がありますし、そこに参加しようという意欲も低下することも考えられます。

この点、中学校や高校で以前に見られた(現在も変わっていないところも多くあるかもしれません)文法学習の指導が暗記中心の学習者に大きな負荷がかかるものであったことから、テキストなどを使って文法についての理解を深めるよりも実際に英語を使用することを重視する論調が日本では目立ちます。また、「グローバル化」に対応するためとして英語で文法の授業を行う中学校などが増えていますが、そこでの説明は抽象度が高いものになり、それに合わせて使われる単語なども内容が把握しづらいものになるので、困惑している生徒が多いという話をよく耳にします。

そのような状況において、留学前の準備としての英語学習に取り組まなかった人は、英語において文がどのように構成されるのか、上で見たような一つの言葉が形を変えた時にどのように用法が変わっていくのかについて十分な理解を持たないまま海外での生活を始めることになります。彼ら/彼女らも日常生活を送る中で様々なニーズを周りの人に伝えなければならないので、実際に英語を使用する中で文法を習得しようと努めるのですが、それは通常、単語や表現に関する知識を一定程度蓄積した後に、周りの人の発話のあり方を観察した上で仮説を立て、それに修正を加えていくということを繰り返していくというプロセスを辿ります。

単語や表現の学習と違い、1つの文は複数の要素で構成されるので、観察する対象を絞り込むことにも難しさが伴います。また、to doという形のように様々な意味や用法で使われるものがあることを踏まえても、周りの人との日常的な会話に必要なものでも理解を深めるのにかなり長い時間がかかるのは当然のことです。その結果、高校3年間を英語圏の国で過ごしたのに、自分の考えていることを十分に伝えられるような水準に到達するのが難しいという状況が生じることも不思議なことではないと思われます。

英語運用能力試験の成績が全てとは言いませんが、IELTSのスコアの統計を集めているウェブページによれば、文法に関しての理解が一定の水準に達していない人では取得が難しい7.0以上の領域にいる日本語を母語とする人は全体の10%程度であることを見ても、特に留学前の準備としての英語学習に取り組んでいない場合、文法の定着には時間がかかると考えた方がいいと思います。

これが高校から単身留学した人の精神状態を不安定なものにすることがあるのは、前回の記事で取り上げた単語や表現の学習と同じことであり、そのため彼ら/彼女らにとっての「プランB」を考えておく必要があるのです。

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