立教大学帰国生入試や自由選抜入試の英語試験について(2013年度) ―英語学習の勧めvol.135―

(2013年7月15日 19:45)

こんにちは、SOLの余語です。
前回は、日本の大学の帰国生入試における英語試験の出題形式において典型的なものの一つである、中央大学法学部の帰国生入試や英語運用能力特別入試の英語試験を取り上げました。この試験は和訳問題やエッセイといった記述式の問題のみで構成されており、記号式の試験よりも英語運用能力が厳しく試されますし、日本語も正しく使えるようになっておく必要があるので、日本語と英語の間に見られる文構造の違いなどに注意しながら過去問などで練習を積んでもらえればと思います。


帰国生入試やAO入試の英語試験は、前々回の記事で紹介した早稲田大学帰国生入試のものと中央大学法学部のものの中間的な形式を採るものがほとんどですが、記号式の問題と記述式の問題の比重やそこで使われている単語・表現の難易度、読解問題の問題文中にある一つ一つの文の構造の複雑さなどは大学や学部・学科によって大きく異なります。また、入試が実施される時期によって、集まる受験生の学力の水準が左右されるということがあり、これら2つの事情を踏まえると合格するのに必要なものはそれぞれの試験で個別に考えなければならないということになります。


この点、特徴的なものの一つが立教大学の経営学部や文学部で実施される帰国生入試の英語試験です。この試験は長文読解問題と文法や単語・表現に関する空欄補充問題で構成され、全ての答えを記号で解答するようになっています。この試験は例年、同じ日に行なわれる自由選抜入試(他の大学で言うところのAO入試です)と共通のものであるためか、問題の難易度は低く、TOEFL iBTのスコアが80点ぐらいであれば、全問正解してもおかしくないレベルのものです。一方で、立教大学は最も遅い日程で帰国生入試を実施する難関私立大学であり、受験生の中で学力の高い人が少なくないため、合格のためには一問でも取りこぼしをすることが許されません(以前にも述べた通り、経営学部は英語試験の出来だけで合格が決定してしまうので、正答率が最低でも8割後半であることが求められますし、ほとんど合格者を出さない文学部では満点を取るつもりでないと合格するのは難しいと思います)。


試験問題が簡単であっても、実際の入試のように緊張が伴う場面では普段は犯さないミスをしてしまうのが人間一般に見られる傾向です。このような状況を避けるために、英語の基礎的な文法事項や単語・表現に関しての確認を十分に行なっておくことが必要になりますし、試験と同様の条件で過去問を解く練習を積み重ねることが重要になると思います。この入試を受ける人は上のような方向性で準備を進めるようにしてください。


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