上智大学の帰国生入試について(2013年度版)―帰国生大学入試についてvol.189―

(2013年7月18日 14:55)

こんにちは。SOLの余語です。
「帰国生大学入試について」のvol. 186からvol. 188では、慶應義塾大学全学部で行なわれる帰国生入試や、法学部のFIT入試、SFCの2学部のAO入試といった帰国生が受験することができる特別入試の概要をお知らせしました。統一試験などの成績で合否の予測がつきやすい帰国生入試と異なり、FIT入試やAO入試は例年、競争が厳しいものになりますので、それぞれの試験に合わせた形で対策を進めてもらえればと思います。


さて、今回の記事では、これまでに紹介した各大学と同様に高い人気があり、出願資格を得るための条件が厳しいものでないため、毎年多くの受験生を集める上智大学の帰国生入試を取り上げます。この入試制度における出願資格が認定されるために満たすべき条件は以下の通りです。


(1)日本国籍、もしくは永住権などを有していること
(2)国の内外を問わず、通常の12年の学校教育課程を修了している(もしくは、修了見込みである)こと
(3)外国の教育制度を採用する海外の教育機関での在籍期間が大学が定める基準を満たしていること
(4)大学が指定する外国語運用能力試験において一定以上の成績を修めていたり、外国の教育制度における大学入学資格を取得していたりすること



これらの条件のうち、(3)については海外の教育機関を離籍してから大学入学までの期間によって海外の教育機関に在籍した期間に関する条件が定められるという形を採っており、例えば日本の高校に2年生の始めから編入し、2014年の3月に卒業するという場合には、海外の教育機関に継続して2学年以上、もしくは通算で3学年以上在籍した経験があることが求められます。詳細については、以下に上智大学の公式HPへのリンクを貼っておきますので、「5. 出願資格・要件」の(2)の表を参照してください(なお、これが帰国生に人気のある大学の中で出願資格に関する条件が最も緩やかな点です)。


【上智大学帰国生入試HP】
https://www.sophia.ac.jp/jpn/admissions/gakubu_ad/2014kikoku


また、(4)の外国語運用能力試験に関しては、英語、フランス語、ドイツ語の主要な試験が指定されていますが、学科によって必要となるスコアや級が異なりますし、外国語学部英語学科や文学部英文学科などが英語運用能力試験のスコアのみを認定しているように、どの言語の試験の成績を提出すれば出願条件が認められるのかも学科によって違いがあります(この点は、大学入学資格を取得するための統一試験などにおいても同様で、外国語学部英語学科ではドイツやフランスの教育制度のものは認められません)。こちらも、詳細は以下のリンク先で確認してください。


【各学科が指定する外国語検定試験等の出願基準】
https://www.sophia.ac.jp/jpn/content/download/10723/124924/file/2014kaigai_gaikokugokenteishiken.pdf


合否の判定は、学科ごとに問題が作成される筆記試験と面接試験の結果に基づいて行なわれます。筆記試験は日本語での小論文問題や読解論述問題である学科が多いのですが(この場合、問題文は各学科で専門的に取り扱われる学問に関連したものとなります)、英語系の学科では英語試験のみであったり、国文学科では古文・漢文問題が含まれたりと例外も少なくありません。また、学科によっては面接試験の重要性が高いところもありますので、試験対策は一つ一つの学科の特徴に合わせた形で行なう必要があります。


【上智大学帰国生入試学科試問】
https://www.sophia.ac.jp/jpn/content/download/10552/123381/file/2014kaigai_gakkashimon.pdf


出願手続き期間は8月26日から9月2日までとなります。海外の教育機関での在籍期間証明書は所定のものがありますし、TOEFL iBTのスコアなどは直送することが求められていますので、受験を考えている人は早くに準備を始めるようにしましょう。


それでは、今回の内容に関して、ご質問などがありましたら、以下のフォームよりご連絡ください。
【お問い合わせフォーム】
https://www.schoolofliteracy.com/contact/


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