TOEFL iBT対策の事前準備としてTOEICの学習を行なうことの必要性について ―英語学習の勧めvol.142―

(2013年8月27日 18:05)

こんにちは。SOLの余語です。
前回は、TOEFL iBTのSpeaking Sectionに関して、口頭で表現する事柄の内容が練れたものであるかということより、大きな中断なく所定の時間を話し続けることができるか、もしくは文法や語法を正しく理解できているかといった点が主要な評価基準になっていることを述べました。Writing Sectionにおいても、文法や語法の正確な理解に加えて、用いている語彙や表現の多様さが問われていますので、この2つのセクションの対策としては英語の形式的な側面の学習を重視すべきです。


さて、英語で授業が行われる教育制度で学んでいる人でも、単身で高校から留学している人のように海外での滞在期間が短い場合や、言語を学ぶということはどのような活動かということが全く分からない状態で海外に滞在することになった場合には、英語の文法や語法の理解が十分でなく、上の2つのセクションのスコアがなかなか伸びないというケースが少なくありません。このブログでは以前から、TOEFL iBTのスコアが60点辺りで止まっているのであれば、TOEICの学習を行なうべきであると述べていますが、それは文法や語法の理解を深めるということを目的にしています。


TOEFL iBTには文法や語法に関する知識を直接的な形で問う問題がない一方で、TOEICのPart5やPart6の空欄補充問題で出題されるものの中には、例えば以下のような形式の問題が見られます。


What worries me is the lack of concern ( ) this trend among farmers and ranchers.
(A) regard
(B) regards
(C) regarded
(D) regarding


このような問題は、一つの英文が成り立つにはどのような要素が必要であるか、regardという動詞が-ingの付いた形や受身の文にある形になった時に意味や用法にどのような変化があるのかといった点が分かっていないと、正しい答えを導き出すことはできません。これらの他にも学習の必要性の高い(=日本語とは大きく異なる)文法事項がありますが、TOEICの空欄補充問題の2つのパートの対策をすることで、自分がどれだけそのようなものを理解できているかが確認できますし、足りない知識を補うことができるのです。


ただし、TOEIC対策の問題集として発行されているものは、掲載されている問題数が多い代わりに解説が不十分なものであるというように、一長一短のあるものがほとんどであるように思われます。周りに英語圏のネイティブしかおらず、外国語として英語を学習するという状況に合わせたサポートが期待できない場合には、まずは解説が詳しい教材に取り組んでから問題数が多いもので問題演習を行なうというように複数のテキストを用いるようにするのが望ましいでしょう。


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