中央大学の特別入試について(2) ―帰国生大学入試についてvol. 275―

(2020年11月13日 17:55)

こんにちは。SOLの余語です。
前回の記事では、中央大学で以前から実施されていた経済学部や法学部、商学部の特別入試を取り上げました。そこで紹介した経済学部の海外帰国生等特別入試以外の入試を受験するにはTOEFL iBTやIELTSなどの外国語運用能力試験のスコアや成績の提出が求められていますが、合格するには出願資格を得るための条件となっている水準を超えるだけでは十分とは言えないことに注意しましょう。

さて、今回は中央大学の文系学部で最近始まった特別入試として文学部と国際経営学部の自己推薦入試の特徴をお知らせしたいと思います。

〇文学部の自己推薦入試
この大学の文学部では昨年まで前回の記事で紹介した文系学部の一部と同様に英語・フランス語・ドイツ語特別入試が行われており、外国語運用能力試験のスコアや成績、様々な学科(この大学の文学部には多くの学科があり、それらによってカバーされている領域は上智大学のような人文科学系の学部・学科が充実したところに匹敵するものだと思います)で学ぶことに合わせた課題が出題される小論文試験、面接試験の出来で合否が判定されていました。

今年度から始まった日本の大学入試の改革に合わせて、上で述べた入試が改編され自己推薦入試として実施されるようになりましたが、帰国生の多くが受験することが想定される「外国語型」では、昨年度までのものと同じようにTOEFL iBTやIELTSといった英語運用能力試験のスコアや成績で大学が定める水準を超えていることが出願資格を得るための条件となっています。また、それに合わせて、学科によって実施方法の異なる筆記試験(模擬講義を受けた上で選択式の試験を受けるものや、資料や英語で書かれた文章を読み論述式の問題に答えるものなど形式は様々なものが見られます)や面接試験(学科によって単なる面接試験もあれば、グループワークやグループディスカッションもあります)の出来で合否が判断されます。

今年度から実施されるものですので、合格するのに必要になる外国語運用能力試験の成績の水準や、筆記試験や面接試験の問われるどのような能力に重みが置かれているかといった点については明確でないところがありますが、「専攻適性型」という出願資格で受験する日本の高校生も少なくないと思われますので、入試のあらゆる側面についてしっかりとした準備をしておくことが必要になるでしょう。

〇国際経営学部の自己推薦入試
この学部は昨年新たに新設された学部のうちの一つで、パンフレットによるといわゆる「グローバル人材」を育成するために授業の7割を英語で実施するというのが特色になっています。大学のホームページで学部の新設に関するお知らせを読んだ時には商学部の商業・貿易学科が独立するのかと思いましたが、実際にはそうではなかったようで、このように一から作られた学部の教育内容が安定するのには時間がかかりますし、中学校や高校の授業を英語で受けたことのない学生も多くいる点や、この手の英語で多くの授業を行う大学では経営学が重視されるのが一般的であるため能力のある教員を確保できるのかといった点から、ここで学ぶことで得られるものがあるのかということに不安が残るものの、英語で実践的な学びをしたいという人にはよい学習環境になる可能性はあると思います。

この学部の自己推薦入試では、大学が定める基準を満たしたTOEFL iBTやIELTSなどのスコアの他に、英語で書いた志望理由書を提出する必要があります。今年度の生徒で出願した人がいるのですが、この志望理由書はA4で2枚というフォーマットになっており、英語で書くものとしてはかなり多い語数の文章を書き込むことが可能になっています。また、高校生活で経験した自己アピールになるものを入れるようにという指示があるため、何らかの社会的な活動に取り組んでいないと大学が期待しているような内容の文章を書くのが難しくなるということに注意しましょう。

この入試では昨年度、IELTSで5.5の人でも合格していたようですが、昨今の実学志向を受けて今後人気が高まっていくことも考えられます。第2次審査の小論文試験で出題されたものも日本語の文章を読解するだけでなく、図表を正確に読み取ることも求められるものになっていましたので、英語運用能力試験や小論文試験の対策をしっかりとやっておくのが望ましいと思われます。

それでは、日本の大学の帰国生入試やAO入試の受験に関してご質問などがありましたら、以下のフォームからご連絡いただくか、info@schoolofliteracy.comにメールをお送りいただければと思います。よろしくお願いいたします。

【教育相談フォーム】
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