TOEFL iBTやIELTSの受験について(4) ―英語学習の勧めvol. 168―

(2020年5月21日 18:20)

こんにちは。SOLの余語です。
前回の記事では、世界各地での新型コロナウィルスの感染拡大を受けてIELTSの実施団体が提供しているIELTS Indicatorを実際に受験した生徒の声を基に、その問題点を紹介しました。2つの問題点のうち、受験時の不正行為を防止するための措置が取られていないことは特に重要で、日本の大学の帰国生入試やAO入試で正式な英語運用能力試験のスコアとして認められる可能性は低いように思われます。

実際に、日本の大学にもIELTS Indicatorのこのような問題点を認識しているところがあるようで(TOEFL iBT Special Home Editionを提供しているETSが新しいテストに対する世界各地の大学の評価を得るための努力をしていたのに対し、IELTSの実施団体はHP上の文言を読む限り積極的な動きを見せていないようなので、日本の大学がIELTS Indicatorの存在を知らない可能性もありますが)、最近入試要項が公開された早稲田大学の帰国生入試や政治経済学部のグローバル入試ではTOEFL iBT Special Home Editionのみがスコアの提出を認められています(それより前に出た社会科学部のグローバル入試の入試要項では、まだ実施されていなかったためか、TOEFL iBT Special Home EditionやIELTS Indicatorについての言及がありません)。また、上智大学の海外就学経験者入試についても入試日程やスコアの提出が認められている外国語運用能力試験が公表されていますが、こちらもTOEFL iBT Special Home Editionのスコアだけを受け入れるようです。

このような有名私立大学の動きにその他の大学が追随する可能性は高いので、日本のようにこの先の見通しが不透明で、今後も広い会場で多くの受験者を集めて行われるTOEFL iBTやIELTSがキャンセルされることが考えられる地域でこれらの試験を受験しなければならない人はTOEFL iBT Special Home Editionの受験を検討すべきだと思います(それに加えて、Appleのパソコンしか持っていないという人はそれにWindowsのOSをダウンロードする方法を調べたり、家族でWindowsのOSで動くパソコンを持っている人がいないかを確認したりしましょう)。

それでは、TOEFL iBTやIELTSなどの英語運用能力試験の対策についてご質問などがある場合には、以下のフォームからご連絡いただくか、info@schoolofliteracy.comにメールをお送りいただければと思います。よろしくお願いいたします。

【教育相談フォーム】
https://www.schoolofliteracy.com/consultation/form.html

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