TOEFL iBTやIELTSを受験するための学習の進め方について(8) ―英語学習の勧めvol. 177―

(2020年9月17日 12:35)

こんにちは。SOLの余語です。
前回の記事では、英単語についての学習を進める際には、その意味だけを覚えるのではなく、一つ一つのものが持つ「品詞」のような「属性」も確認することが重要であるということを述べました。このようなものまで学習の対象にするとその分だけ手間がかかってしまいますが、単語に関する知識を英文を読むという場面で活用できるものにするためには意味を知っているだけでは十分と言えない場合があります。学習の初期の段階では意味のみを確認し、その後徐々に学習範囲を広げていくというのでも問題はありませんので、単語の持つ様々な側面にまで視野を広げていきましょう。

さて、このように単語に関する知識を多く蓄積しなければならないということを踏まえると、問題を一通り解いた上で答え合わせをし、与えられた文章の自分が誤った答えを出した問題に関連しそうな部分だけ見直すという学習の進め方は、その他の部分にある自分が意味や属性を理解していないものについて確認する機会を逃すという点で望ましくないということになると思います。また、そのような確認を行っていく中で、意味などが分からないものをその周りの文脈や自分の経験から推測するだけで終わってしまうのも成果があまり期待できない学習法であり(英語圏の学校での在籍年数が長い場合でも、自分が英単語が使われている場面を見聞きした体験に依存する形で単語の意味などを理解してきた人が辞書で確認した時に多くのものについて自分が誤った認識を持っていたことに気付くことは珍しくありません)、辞書で一つ一つ確認していくことが重要な学習過程になります。

その際に注意が必要なのは、どのような辞書を使用するのかという点です。以前は、通っている高校にいる英語圏のネイティブの教師から英語の学習においては英英辞書を使うように指導されているが、意味や用法が英語で説明されているためよく理解できないというケースがよく見られました(学習者用の英英辞書でも使用するのに意味などが分かっている単語が2,000~3,000語必要になります)。このような話を聞くことは、第二言語学習の研究が進むにつれて、少なくとも学習の初期段階では学習者の母語を適切な形で取り込んでいくべきだという主張が有力なものになってきたことが背景にあるのか、少なくなってきたように感じる一方で、最近多く目にするようになったのが、パソコンに搭載されていたりWeblioのようなインターネット上で提供されていたりする辞書を使って学習に取り組むという光景です。

このような辞書は、特に教材をパソコンで開いている場合には、意味などが分からない単語をクリックすれば説明が表示されるため一見効率的に学習を進められるといった利点があります。しかし、元になっているものが「中辞典」と呼ばれる日本の中学校や高校で用いられるサイズのもの(例えば、「ジーニアス英和辞典」や「研究社新英和中辞典」がこれに当たります)であり、これだとTOEFL iBTやIELTSの準備のためには収録されている語数が十分なものだとは言えませんし、意味や用法の解説も重要なものが全てカバーされている訳ではありません(それに加えて、Weblioは「中辞典」のデータも表示されますが、それより見やすい場所に簡単にいくつかの意味をまとめたものが掲載されているので、目の前にある文章中での意味や用法が確認できないと感じている人が少なからずいると思われます)。

海外の高校で学んでいる人の中には、日本で中学校や高校に入学した段階で購入した電子辞書を使っている人も多くいますが、その多くは「中辞典」クラスの英和辞書を搭載したものであり、TOEFLやIELTSの対策学習には不向きなものであるという点では上で挙げたものと変わりがありません。これらの試験のリーディング問題の復習を行う際には、単語の意味や用法の解説が必要とされる水準を満たしている「大辞典」(できれば「ジーニアス英和大辞典」と「リーダーズ英和辞典」という2つの辞書が入っている電子辞書が望ましいのですが、現在この条件を満たすのはカシオの9800、もしくは20000という品番が付いたものしかありません)を使うようにしましょう。

それでは、TOEFL iBTやIELTS、TOEICなどの英語運用能力試験の対策についてご質問などがある場合には、以下のフォームからご連絡いただくか、info@schoolofliteracy.comにメールをお送りいただければと思います。よろしくお願いいたします。

【教育相談フォーム】
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