現在の教室の状況について(2022年1月24日)―SOL帰国生大学受験セミナーについてvol. 171―

(2022年1月24日 19:15)

こんにちは。SOLの余語です。
前回の記事では、日本の大学の帰国生入試やAO入試では合否を判定する際に大学や学部・学科で重視されるものが異なるということを述べました。これが原因で、TOEFL iBTやIELTSのような英語運用能力試験でどれくらいのスコアを取ればよいのか、小論文試験や面接試験に対応するのにどのような能力を持っていればよいのかといった点に関して一般的な傾向を把握するのが難しくなっていますし、同じ大学や学部・学科についても様々な情報が出てくるということになります。

これらの入試の中には、進路指導や授業、答案の添削などを異なる人が独立する形で担当する通常の予備校や塾が採る体制の中でも、試験のあり方などから合格に必要なものを正しく理解できるもの(そうならないケースもあるようで、後で述べる立教大学経営学部の帰国生入試の対策を実情に沿わない形で実施していた予備校もあります)もそれほど多くはないものの確かに存在します。

例えば、慶應義塾大学の経済学部や商学部、総合政策学部、環境情報学部の帰国生入試では、出願手続きの段階で高校の成績だけでなく、英語運用能力試験や大学や学部が指定する大学入学資格取得のための統一試験の成績の提出が求められ、それを基に書類審査が行われます。また、入試要項によれば、これらの学部では試験当日に書く小論文は面接試験の資料にされるだけで合否に直接の影響はないとされていますし、面接試験でも志望理由書などで学びたいこととしたものが学部のカリキュラムと合っていないということがない限り番狂わせは起きません(試験官が面接試験の際に提出された資料を始めてみることも少なくないようです)。そのため、受験生一人ひとりの学力を数値化できる側面だけで見る予備校や塾で進路指導を担当する人でもこの入試で重視されるものやそれらについて求められている水準を正確に把握できるはずです。

このように入試要項から読み取れる特徴からだけでなく、入試の日程の組み方から同じような推測ができるものもあります。例えば、立教大学経営学部が実施する帰国生入試は、現在出願手続き時にTOEFL iBTやIELTSなどのスコアを提出させますが、以前は小論文試験と同じ日に英語試験を実施し、その翌日の朝に面接試験に進める人を発表するという日程になっていました。英語試験は4択の問題が多かったものの、採点にそれなりの時間がかかるものであったため、僕らは面接試験を受けさせるか否かの判断(この時点で最終的な合格者とほぼ同じ数まで受験生が絞り込まれていたという記憶があります)は評価に手間のかかる小論文試験の出来は関係なく、英語試験の成績のみで行われると考えていましたが、実際の結果はその正しさを裏付けるものでした(小論文試験は問題文を誤った形で読んでしまい全く評価されない答案を書いてしまったものの英語試験の正答率が85%くらいだった人が合格することも珍しくありませんでした)。

これらの入試の実施のあり方に関する特徴が見られる帰国生入試やAO入試では、生徒の学習面における指導に関わることがなくても正しく進路指導を行うのに必要なものを集められるはずです。しかし、このようなものは限定的な事例であるということに注意すべきでしょう。

さて、東京23区やその近郊では、新型コロナウィルスのオミクロン株の感染拡大が続いており、国のまん延防止等重点措置の対象になりました。現在、教室には一般入試の受験を控えた人がいるため、マスクの着用や手指消毒を徹底して行うようにしていますし、新型コロナウィルスの症状らしきものが見られた人には教室に来る前にPCR検査を受けるよう案内をしています。

それでは、帰国生の大学受験やSOLの帰国生大学受験セミナーなどに関して情報をご希望の方は以下のフォーム、もしくはinfo@schoolofliteracy.comよりご連絡ください。よろしくお願いいたします。

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