「既卒生/2022年5・6月卒業生コース」の授業について(9)―SOLからのお知らせvol.253―

(2022年4月27日 17:00)

こんにちは。SOLからのお知らせです。
前回は、多くの人にとって小論文試験の対策を始める時期にあたる「既卒生/2022年5・6月卒業生コース」の1学期(2022年6月20日~8月26日)のグループ指導において、授業の2日前を答案を提出する期限としており、授業外で答案を作成する段階でよい答案を書くために必要なものをインターネット上などで自分なりに調べたり教師に確認したりすることを勧めていると述べました。これによって、生徒が一定の自信をもって授業に臨めるようになり、大きな学習効果が期待できます。

さて、この時期の小論文試験対策の授業では、始めに生徒の答案を添削したものを返却し、それから問題文の内容や小論文の書き方などに関する解説をしたり、生徒の質問に答えたりすることに全ての時間を使っていることを2つ前の記事で説明しましたが、その際に実際に生徒が書いた答案を(基本的に誰が書いたかは伏せる形で)教材の一つとして使っています。このようなことを書くと、内容や構成、表現などの点で穴のない答案を取り上げているように思われるかもしれません。しかし、実際にはいくつか直すべき箇所のある答案のコピーを配布し、何が問題なのかを生徒に考えてもらう時間を取るようにしています。

なぜこのような形で授業を進めるかと言うと、ある問題文に対応して書かれた文章を使う形で小論文の書き方について解説を聞いたり自分なりの検討をしたりした方が、その内容に具体性が伴うため理解が深まりやすいということがあります。また、授業前に問題文で示された筆者の考えやその根拠、それを踏まえた上で展開できる主張などについて教師と確認する時間をどれだけ持ったとしても、小論文試験対策を始めた段階ではどのような形で答案を形作ればいいのかという点に関しての明確なイメージを持てない人がおり、他の生徒が書いた答案はそのような人が学習を進めていくのに大きな助けとなります。

ここまで読んだ人の中には、「通常の予備校や塾でよく見られる教師が模範答案として作成したものの方が学習効果を期待できるのではないか」と考える人もいるかと思います。しかし、そのようなところで用いられていたり(以前にも書きましたが、例年この教室には大手の予備校や塾から移ってくる人がおり、そこで使っていたものをくれるので、代表的なものには目を通していると思われます)市販されたりしている教材に掲載されている答案(通常は大人が書いたものであるはずです)を見ると、帰国生入試やAO入試に合格するのに必要な水準を遥かに上回るものが目立ちます。このようなものを目にすると、生徒の多くは精神的に委縮してしまったり、学習に消極的な姿勢を見せたりするようになりますし、学習プロセスの中では重要なものの一つとなる与えられた答案を自分なりに評価するということができなくなってしまいます。このようなことを踏まえて、この教室の小論文試験対策の授業では、他の生徒が書いたいくつか修正すべき点のある答案を教材の一つとして用いているのです。

なお、この学期の詳細については、以下のページをご参照ください。
https://www.schoolofliteracy.com/seminar/course1/index.html#c01

それでは、帰国生大学受験セミナーの授業の日程や内容、授業料についてご質問などがある方は以下のフォームよりご連絡いただくか、info@schoolofliteracy.comまでメールにてお知らせいただければと思います。よろしくお願いいたします。

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