早稲田大学国際教養学部のAO入試について ―帰国生大学入試についてvol. 331―

(2022年8月12日 19:45)

こんにちは。SOLの余語です。
前回は、早稲田大学政治経済学部が実施しているグローバル入試の概要を紹介しました。この入試はTOEFL iBTやIELTSのスコアと日本語での読解論述試験の出来で合否が判定されますが、以前と異なり実質的に帰国生入試になったため、前者についてはTOEFL iBTで95、IELTSで7.0という水準に到達しているのが望ましいですし、後者に関しては帰国生が受験することの多い入試では最も内容が難しいものの一つであることに加えて、様々な形で受験生の能力が測られるので、しっかりと対策をしておくべきでしょう。

この大学には、一般入試を受ける人や海外の教育機関に在籍した経験のある人から人気を集める学部として他に国際教養学部があります。この学部は授業で主に使用する言語が英語であり、カリキュラムがリベラルアーツ的なものであることから評判がよいようですが、学部開設当初からある時点に集まった教員が専門領域としている学問で関係がありそうなものをグループにする形でカリキュラムが構成されており、その後、社会的評価の高い日本人教員が学部の運営のあり方に対する不満から辞めてしまったことや、第一言語が英語でない人が留学生の大半を占めていることから、学生が自分の学問的な関心を深めることが難しくなっていると思われます。SOLのOBOGによれば、この学部を学生が「カルチャースクール」と評価することがあるようですし、実際に進学した人から「自分の決断に後悔している」という話を聞くこともあるので、我々は何か特別な目的な場合がある場合を除いて受験をお勧めすることはありません。

この学部のAO入試には、海外の高校を卒業した人に出願資格を与える「国外選考」と日本の高校に在籍している人のための「国内選考」があります。前者では出願手続き時に提出した書類の内容(と受験生によっては、面接試験の出来)で合否が決定されますが、その中でも重要とされるのが卒業した高校が採用している教育制度における大学入学資格取得のための統一試験の成績(大学が入試要項の中で正当な理由と認める事情によってこれを受験できなかった場合には高校の成績)と、TOEFL iBTやIELTSのスコアです。それらに加えて、志望理由を述べるエッセイも大きな役割を果たしており、大学で学びたいことやその個人的・社会的意義は何かということが明確になっていなかったり、それが学部のカリキュラムと合っていることが説明できていなかったりする場合には、他の書類がよい内容でも不合格になることがあるということに注意しましょう。

また、「国内選考」では、出願手続き時に提出した書類に関する審査だけでなく、英語によるCritical Writingという形で筆記試験が実施されます。この試験は、その名前から想像されるような形式の問題が出題されるだけでなく、問題文を読解する力や語彙の蓄積もしくは文法事項の理解の確認など、多様な形で英語運用能力が試され、TOEFL iBTで95、IELTSで7.0という水準を超えた人でもしっかりとした対策を行わないとうまく対応できないことでも少なくありません。また、このタイプの学部においては、高校に在籍している間に社会活動に取り組んでいる体験が重視されることが多く、この入試でもそれについて説明する書類を作成することが求められているので、できるだけ早い時期から様々なものに参加する計画を立てた方がよいでしょう。

それでは、日本の大学の帰国生入試やAO入試の受験に関してご質問などがありましたら、以下のフォームからご連絡いただくか、info@schoolofliteracy.comにメールをお送りいただければと思います。よろしくお願いいたします。

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