現在の教室の状況について(2024年4月29日)―SOL帰国生大学受験セミナーについてvol. 295―

(2024年4月29日 18:30)

こんにちは。SOLの余語です。
前回は、高校で英語圏の国に単身留学した後にSOLの帰国生大学受験セミナーで学んでいる人の中に、「留学して1年目はアッという間に過ぎてしまったが、2年目、3年目が精神的にツラかった」という印象を持っている人が少なくないという話をしました。これには、彼ら/彼女らが海外に渡航した当初と違い、周りの人からコミュニケーションを取る際に特別な配慮のいらない「普通の人」とみなされるようになるため、発話のスピードが上がったり使われる単語や表現が難しくなったりすることが関係しているようです。

さて、高校から単身留学をする人は、英語圏の国に住み始めてから少なくとも1、2年間、韓国や中国、ベトナム、タイといった国々から彼ら/彼女らと同じ目的で海外に渡航した人を中心に人間関係を形成することが多いようです。彼ら/彼女らの英語運用能力の伸長に時間がかかることを考えると、少なくとも一定の期間、英語圏のネイティブの人と年齢相応な内容でコミュニケーションを取ることに困難を感じる一方で、日本語と同じように英語と言語学的な距離が大きい言語を母語とする人の方が自分たちに真剣に向き合ってくれるので、彼ら/彼女らと友人になるというのは当然の流れだと思われます。

英語運用能力の伸長という観点で見ると、相手から誤った反応が返ってくる可能性があるのは否定できないものの、相手が誰であれ発話することについて積極的な姿勢を取れるようになるのはポジティブなことなので、このような人間関係の形成のあり方はよいことだと考えられます。しかし、単身留学生の中には、英語圏の国で学ぶことを検討している段階で、留学エージェントの説明を訊いたり、現地で制作された映画やTVドラマを見たりして、それらの国に住めば英語圏のネイティブの人々と日常的に交流できるようになるのが当たり前のことであると捉えている人がいます。

また、以前から、高校の同じ学年に在籍している英語圏のネイティブや彼ら/彼女らとスムーズにコミュニケーションを取ることができる人を「1軍」、そこに言語的な問題などで入っていけない人を「2軍」と分類した上で、「1軍」の一員としてなかなか認識されないことが苦痛だったという話を(表現には多少の違いが見られますが)よく耳にします。自分が置かれた状況をこのように評価するのは、日本の教育機関に通う人たちの特徴の一つとされることがある「スクールカースト」的な物事の捉え方が彼ら/彼女らの中で内面化していることを示していると考えられますが、いずれにせよ自分が望ましいと思う形で人間関係が形成できないことは、精神的な負荷がかかっている、もしくは彼ら/彼女らの自己肯定感を低下させてしまうというネガティブな結果を招いてしまう可能性があります。

このような状況が高校を卒業するまで続いた事例は、この教室で授業を受けている人に限定しても数多くあり、最終的に精神面での健康状態を損なってしまうことにつながってしまったケースも少なくありません。そのため、高校から単身留学する際には周りの大人が「プランB」を用意しておくべきだと僕らは考えています。

なお、現在の教室の様子を写真で確認したい人は、SOLのFacebookやInstagramのページを定期的に更新していますので、そちらを見てもらえればと思います。よろしくお願いいたします。

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