単身留学生が日本の高校に編入した場合の大学受験のあり方について(1)―帰国生の大学受験についてvol. 386―

(2026年4月8日 18:00)

<今回のポイント>
〇海外の教育機関で学ぶ中で問題に直面する人は少なくないですが、母語である日本語を主な使用言語とする環境に移ることが対応策の一つになります。
〇しかし、周りの大人から「日本の高校に編入すると帰国生入試や総合型選抜を受験できなくなる」と言われて諦めるケースがあるようです。
〇今回は、そのような発言が事実に基づいたものかについて総合型選抜の入試要項で確認します。


こんにちは。SOLの余語です。
先日、このブログの「SOLからのお知らせvol. 387」で、僕らがオンラインでの個別指導を実施する中で、海外に渡航する前に英語の学習を十分に行わなかった、もしくは適切なサポートを受けられなかった人を中心に、高校の授業の内容を理解したり、生活を充実したものにしたりすることができず、主に精神的な健康状態に悪影響が見られるケースが少なくないという話をしました。

そのような状況では、母語である日本語を主な使用言語とする環境に移ることが対応策の一つであると言語教育学の研究で示されており、そのような選択に関して教育相談のメールが送られてくることがあります。しかし、実際に日本へ帰国しようとすると、例えば高校から単身留学している場合であれば留学エージェントの担当者から「日本の高校に編入してしまうと、大学受験で帰国生入試や総合型選抜の出願資格が得られなくなる」と言われて、海外の高校に在籍し続けることを選ばざるをえなかったというケースがあるようです

上のような発言が正しいものかについては疑問を持つ人が一定数いるかもしれません。駅などで日本の高校生を対象とした総合型選抜の受験準備のサポートを行う塾の広告を見かけることがその主な理由だと考えられますが、確かにインターネット上でも在外経験のない人が総合型選抜を受験していないと筋が通らない話をよく目にします。

この点、首都圏の有名私立大学のものの中でSOLにおいて受験を検討する人が多い総合型選抜の一つである中央大学の法学部や経済学部、商学部が実施する英語運用能力特別入学試験の2026年度入試要項で出願資格を認める条件の(1)を見ると、以下のようなものが確認できます。

①高等学校又は中等教育学校を卒業した者

また、TOEFL iBTやIELTSといった英語運用能力試験の成績で合格可能性を判断しやすいことが特徴である青山学院大学文学部英米文学科の自己推薦入試の入試要項には「出願資格」として以下のような条件が記載されています。

(1)高等学校(または中等教育学校の後期課程。以下同じ)を卒業した者および2026年3月卒業見込みの者
(2)通常の課程による12年の学校教育を修了した者および2026年3月終了見込みの者


これらの入試要項では、外国の高校を卒業した人に関する条件が別の項で述べられているため、上に列挙したものは日本の高校を卒業した人、もしくは卒業見込みの人についてのものと解釈できます。

首都圏の有名私立大学の総合型選抜の出願資格に関する条件は、今回紹介したものと同じような形になっていることが多いですし、これまでSOLで受験準備をした日本の高校に在籍する人が受験できなかったこともありません。それを踏まえると、少なくとも総合型選抜に関しては海外から帰国し日本の高校に編入した場合でも、ほとんどのもので出願資格が得られないことはないと言えるでしょう。

それでは、日本の大学の帰国生入試やAO入試の受験に関してご質問などがありましたら、以下のフォームからご連絡いただくか、info@schoolofliteracy.comにメールをお送りいただければと思います。よろしくお願いいたします。

【教育相談フォーム】
https://www.schoolofliteracy.com/consultation/form.html

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