電子辞書はじっくり調べましょう - 英語学習の勧め⑩ -

(2010年04月03日 09:18)

こんにちは。SOLの余語です。
今回は英語学習に臨む際の心構えとして、電子辞書を使う時に表示されたページをじっくりと読むことの重要性について説明しようと思います。

現在、多くの帰国生が分からない単語や表現について調べる時に電子辞書を使っているようですが、電子辞書には1台で数多くの辞書や辞典にアクセスできる上、時間を効率的に使うことができるという紙の辞書にはないメリットがあるため、僕も使用しています。しかし、電子辞書には画面サイズの制約があるため、一度に目に入る情報量には限界があり、ある単語の意味などを完全に理解するためには、画面をスクロールして下に隠れている情報を引き出す必要があります。

この必要性は例えばrealizeという単語について考えると、よりよく理解してもらえると思います。多くの人はこの単語を「~に気付く」という意味で覚えているでしょうが、以下の例文のような形で用いられることもあります。

Social justice and equality, like many ideals, are difficult to realize.

この場合、realizeが「~に気付く」という意味で使われていると考えると、この文は「社会正義や平等は、他の理想と同じように気付くことが難しいものである」という意味がよく分からないものだということになってしまいます。しかし、辞書の少し下を見ると、「~を実現する」があり、realizeがこのような意味で使われていると考えると、「社会正義や平等は、他の理想と同じように実現するのが難しいものである」という意味を表していることが分かります。

また、単語によっては、文中での役割を文によって変えるものがあります。例えば、stateという単語には「国・州」、「状態」と名詞として2つの大きく異なる意味があるだけでなく、「~を述べる」というように動詞として使われる場合もあります。ある文におけるstateの意味を正確に理解するためには文脈を追うことも重要ですが、このように2つの異なる役目を果たしうる語であることも認識する必要があるわけです。

このように、ある一つの単語や表現には様々な意味や役割があり、それらは電子辞書で調べた時に全てが表示されるわけではありません。英語を学習していく中で分からない単語や表現に出会った時には、電子辞書のページの一番下までスクロールし、じっくりと読む姿勢を持つようにしましょう。最初は面倒ですが、そのうちに慣れてくるはずです。 それでは、次回は電子辞書に関連した話題で、「成句検索」や「例文検索」の使い方などについて説明します。
なお、英語の学習などに関して質問などがあれば、こちらから連絡してください。

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