単語の使い方も一緒に覚えていきましょう① - 英語学習の勧め⑳ -

(2010年06月18日 20:02)

こんにちは。SOLの余語です。

前回は、単語を覚えていく際に、それが文の中で果たす役割に注目すべきということを説明しましたが、今回からはそれが実際にどのように使われるかということにも注意する必要性について述べたいと思います。

自動詞と他動詞の区別

今回もまず、必要な文法事項について簡単に説明したいと思います。前回の記事で、英語の単語には文の中で果たす役割によって品詞という分類があると述べました。その中には、動作や状態を表し文の述語になる動詞(verb)というものがありますが、辞書で動詞とされている言葉を調べると、「自」や「他」、vi.vt.といった記号が付いているのが確認できるはずです。

これらの記号で、「他」やvt.はseeやgive、makeのように単語の表す動作の対象(以下、目的語)がその単語の後に直接置かれる他動詞を表しています。また、「自」やvi.という記号は、look、stay、goのように目的語を必要としないか、動作の対象を文の中に組み込むにはatやfor、withなどのような前置詞を必要とする自動詞を意味しています。

自動詞、他動詞の区別まで覚えることの重要性

自動詞や他動詞のような動詞の文の中での使われ方による区別は、以下のような文の構造を正確に捉えようとする時に重要となります。

Under the leadership of samurai intellectuals such as Yoshida Shôin (from Chôshû) and Sakamoto Ryôma (from Tosa) the shishi were increasingly pragmatic in their view seeing in the Western technology the promise of sufficient power to overthrow the bakufu and also to keep the West at bay. (Modern Japan: a very short introduction)

この文のseeing以下の部分に関して、see in ~という成句があるのかと考えて辞書を調べた人もいるかもしれませんが、この文は英語でよく見られる、一般的な語順から逸脱したもので、the promise of ~がseeの目的語になっています(in the Western technologyを最後に置いてしまうと、それとseeのつながりが分からなくなるために、このような語順になっているのです)。この部分がこれまで説明したような構造になっていることは、seeが他動詞として多く使われる(=目的語である見られるものには前置詞が付かない)ことが頭に入っていれば、すぐに分かるはずです。

また、次のカッコの中にwherethatのどちらを入れるのが適当かを問われた時に、

The site has access to travel advisories and other news pertinent to out-of-the-way places (  ) you plan to visit soon.

このカッコにはthatが入りますが、それは最後にあるvisitが他動詞であることから分かります(もしも、そこに自動詞であるgoが置かれているのであれば、カッコの中にはwhereを入れることになります)。

このように、ある動詞が自動詞として使われるのか、他動詞として使われるのかということを知っておくことは、文の構造を理解したり、正しい文を書いたりすることの大きな助けになります。動詞を覚える際には、この区別についても合わせて頭の中に入れるようにしましょう。

それでは、次回も単語を覚える際に注意すべき点について説明します。なお、今回の内容に関して、質問などありましたら、お問合せフォームよりご連絡ください。

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