南半球の高校生の大学受験に関して ―帰国生大学入試についてvol. 2-

(2010年11月26日 16:52)


こんにちは。SOLの余語です。
今年も年末に入り、SOLでは先日、2011年の11月に南半球の教育制度(オーストラリア、ニュージーランド、南アフリカなど)の高校を卒業する予定の海外生のセミナー申し込みの受付けを開始しましたが、これらの地域の高校生は早く受験準備を行う必要性があることが、北半球の高校を卒業する人とは別のコースを設けている理由です。

日本の大学の帰国子女枠入試は、北半球の教育制度に合わせて制度設計がなされています。高校を卒業した生徒を対象に6月の後半に試験を行う筑波大学の帰国生徒特別入試では、その極端な例ですが、慶応大学の帰国生入試でもSATのスコアの提出が求められています。また、その他の大学も南半球の高校生が授業や統一試験がある9月から11月の時期に入試があり、入試がある度に日本に帰国するという過酷なスケジュールをこなしている人が多くいます。

受験準備に充てることのできる期間の長さという点でも、南半球の高校生は不利な立場に立たされていると言えます。北半球の高校生であれば6月に高校を卒業した後の2、3ヶ月で集中的に準備をすることができますが、南半球の高校生にはその時期、6月後半から7月前半にかけての休暇期間しかありません。

このような不利な状況を克服するためには、北半球の生徒より早い時期に受験準備を始めることが重要です。具体的には、受験する年の前年の12月から1月の長期休暇や4月にある2、3週間の定期休暇を利用し、小論文試験や英語試験の対策授業を受け、その他の期間は滞在国で高校に通いながら、自分の欠点を補うための通信指導を受けるという形で、受験までの期間を過ごすようにすべきです。

なお、ここまでは南半球の高校生が置かれている状況の悪い面にのみ焦点を当ててきましたが、早めに受験準備を始めた場合には、その状況を比較的有利なものにすることができます。早い時期から正確な受験情報にふれることによって、自分の適性や関心について考察する機会を多く持つことができますし、TOEICやTOEFL、その他の統一試験の受験などに関して、海外生の間で流れることのある不正確な情報に振り回されることなく、安心して受験準備を進めることが可能になります。

また、TOEIC・TOEFLや英語試験対策において、自分の弱点を早めに認識し、それを学校生活の中で英語を使う時や学校外で学習する際に意識しておくことは、元々運用能力の向上に時間のかかる外国語の学習において大変重要なことだと言えますし、小論文試験対策に関しても、関心のある学問に関する書籍(もしくは、それを探るためのもの)を数多く読める時間的余裕を持つことで、内容のある小論文を書くために必要不可欠な精神年齢の向上ということを見込めるようになるというメリットもあります。これから大学受験の時期までを意義深いものにするために、2011年11月卒業予定の海外生には、早めに受験準備をスタートすることを検討してもらえればと思います。

SOLでは、南半球の高校生からの教育相談を受け付けています。以下のフォームより、メールでの教育相談や個別面談をご希望の方はご連絡ください。

【無料教育相談フォーム】
https://www.schoolofliteracy.com/consultation/form.html
【個別面談申し込みフォーム】
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