受身の表現の注意点を確認しておきましょうvol.2 ―英語学習の勧めvol.65―

(2011年5月25日 12:10)

こんにちは。SOLの余語です。
前回は、受身の表現についての注意点を説明しましたが、自動詞の場合は前置詞と一緒にしなければならないというのは、TOEFL ITPやTOEICの文法問題でも出題されることがあるものです。今回も、これらの試験で問題となる受身の表現についての文法事項について確認したいと思います。

TOEFL ITPの文法問題では、ある英文の文法的に誤っている箇所を指摘するタイプの問題があることは前にも述べましたが、そこでは次のようなものが出題されることがあります。

The proximity of Christmas made the children exciting.

気付いた人も多くいるかとは思いますが、この問題ではexcitingの部分が誤りで、excitedという形にしなければなりません。これはexciteという動詞が「(人)が(もの)に興奮する」という意味ではなく、「(もの)が(人)を興奮させる」という意味で、「(人)が興奮する」ということを表すには、be excitedという受身の形にしなければならないからです。

The news excited all the people in the town.
All the people in the town were excited about the news.


このような用法で用いる語は他に、surpriseやamuse、delight、satisfy、astonishなど、人間の感情の動きを表わす語がありますが、日本語ではこのような語を受身の形では使いません。英語では自分の外部の状況によって人間の感情が大きく影響を受けることに注目しているのに対し、日本語では主語になっている人の状況に重きが置かれることから、このような違いが生じてくるのでしょう。

My success in business will satisfy my wife.
My wife will be satisfied with my success in business.

Diana astonished her family by winning three competitions in a row.
Diana's family were astonished by her winning three competitions in a row.


完了形の用法を説明する際にも述べましたが、英語と日本語の感覚が異なる文法事項について学習する時には注意が必要です。このような語を使って文を書いたり、読んでいる文章の中で見つけたりした場合には、辞書で人やもののうち、何が主語になるのかということを確認するようにしましょう。

それでは、今回の内容について質問などがありましたら、以下のフォームよりご連絡ください。

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