現在完了進行形(the present perfect progressive)の用法について ―英語学習の勧めvol.61―

(2011年5月3日 16:40)

こんにちは。SOLの余語です。
ここまで現在完了形や過去完了形、未来完了形といった、完了形と分類される様々な時制表現の用法について解説してきましたが、このカテゴリーには派生的なものも含まれます。今回は、現在完了進行形という時制表現の用法について説明したいと思います。

現在完了進行形とは、現在完了形と進行形が合わさった形で、現在完了形ではhave doneになっていた述語部が、以下の例文のようにhave been doingという形になります。

It has been raining hard for two weeks.

以前に、現在完了形には「継続用法」というものがあり、過去に何かを行ったり、ある状況が生じたりして、現在もまだそれが継続しているということを表すことを述べました。また、現在進行形は、現在という時点で何かを実際に行っていることを示すものです。

このような2つの時制表現が結びつくと、過去から継続してきた行為が現在も引き続き行われていることを強調して示すことになります(この形にしなくてもfor two weeksがあることによって「継続用法」の意味は伝わりますが、この形を採ることによってそれが明確になるということです)。よって、上の例文は、「激しい雨が2週間前から降り続いており、それは今も続いている」ということを表そうとしているのです。

なお、この形で用いることができるのはもちろん進行形にすることができる動詞です。進行形にしない動詞(状態を表す動詞)は、現在完了形によって「継続用法」の意味が明確に表現されます。動作を表す動詞は現在進行形にして初めて、状態を表す動詞と同様に今この瞬間の状態であることを示すことができ、つまり時制的には<動作動詞の現在進行形=状態動詞の現在形>なので、<動作動詞の現在完了進行形=状態動詞の現在完了形>となります。

また、完了進行形というカテゴリーには現在完了進行形だけでなく、過去完了進行形や未来完了進行形といった時制表現も存在します。この2つの用法については、上で述べた説明の「現在」という語をそれぞれ「過去のある時点」、「未来のある時点」に置き換えてもらえば理解が容易になるはずです。以下に、今回説明した3つの時制表現を用いた例文を引用しておきますので、完了進行形では「継続用法」的な意味合いが強調されていることを確認してみてください。

This blasted pen has been leaking all over my shirt.
Her eyes showed that she had been crying.
When he came to the station, I had been waiting for three hours.
I will have been studying English for exactly five years at the end of this month.


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