TOEICのスコアアップのための学習法についてvol.2 ―英語学習の勧めvol.71―

(2011年6月10日 14:55)

こんにちは。SOLの余語です。
前回は、帰国生や海外生がTOEICのスコアを上げるためには、文法問題のパートの対策を行うことが必要だということを説明しました。この文法問題にはいくつかのカテゴリーがあり、それに対応した文法事項や単語の用法に対する理解を深めることがスコアアップの近道となります。

例えば、文法問題のパートで頻繁に出題されるのが、以下のようなタイプの空所補充問題です。

It is a ( ) held belief that the U. S. government prefers a more draconian measure against the terrorist activity.

A. common
B. commonage
C. commonly
D. commoner

この問題のA. 以外の選択肢はいずれもcommonという語が変化した形になっていますが、これは以前に紹介した品詞についての知識を問うもので、正解を選ぶためには、どの語がどの品詞に分類されるか、そしてどの品詞の語とどの品詞の語を組み合わせることができるのかということに関する理解が必要になります。

上の選択肢のうち、品詞がわかりやすいのはC. とD. の単語です。C. のcommonlyは語尾に-lyが付いているので副詞(adverb)ですし、D. のcommonerは-erがあるので名詞(noun)のはずです。そして、上の問題のカッコに入る語は、holdという動詞(verb)が受身の形になったheldと合わせて使うことができるはずであり、その様な使い方ができるのは副詞だけですので、この問題の正解はC. ということになります。

このように、問題文の内容が理解できず、また選択肢の単語の意味が理解できなくても、品詞に対する一定の知識があれば、上のタイプの問題では正しい答えを導き出すことが可能になります。オーストラリアのブリスベンにTOEICのスコアを向上させるテクニックを教えることで有名な人がおり、その授業ではこの品詞に関する知識の確認に重点を置いているそうですが、この文法事項を理解していれば一定数の問題は解けてしまいますので、その人の指導方針は正しいと言えるでしょう。

他にも、TOEICの文法問題には、出題傾向という点でカテゴリー分けできるものがありますが、次回もそのようなものを1つ取り上げて、対策としてどのようなことを学習すべきかということなどを説明したいと思います。

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