to doという形の用法を確認しましょうvol.8 ―英語学習の勧めvol.102―

(2012年1月18日 15:40)

こんにちは。SOLの余語です。
「英語学習の勧め」のvol. 99vol. 100では、to doという表現が文で示される動作などの目的(「~するために」)や、ある感情を抱いた理由を示すものとして用いられるということを説明しました。今回は、to doの副詞(adverb)的な使われ方のうち、英文法のテキストでは動作などの結果を表すものと説明されている用法を紹介します。


英語の文章を読んでいると、to find ~という表現が以下のように使われているのを見かけることがあると思います。


He has worked so hard to get a degree only to find that no one seems to want them to work now.


この文では、to doという表現がto get a degreeとonly to find that no one seemed to want them to workの2箇所で副詞的な用いられ方をしています。このうち、前者は以前に説明した動作の目的を示すもので、「単位を取るために」という意味になっています。


一方、only to find以下の部分は「誰も彼らに今、働いて欲しいとは願っていないということに気付く」ということを表していますが、これは時系列的には、一生懸命勉強したことによって単位を取得し、実際に就職活動などをして初めて気付くことのはずです。通常、動作の目的はそれを行う前に立てるものですから、only to find以下の内容を「~するために」という形で他の部分とつなげることには無理があると言えるでしょう。


内容の面から考えると、only to find以下は単位を取得するために一生懸命勉強したことの結果で、例文は「一生懸命勉強し単位を取得したが、誰も彼らに今、働いて欲しいとは願っていないということに気付いただけだった」ということを表すものであるとするのが妥当なようです。これは、残念だという思いや皮肉を相手に伝えたい時に使われることが多いものですが、今では他の場面でも使われるものになっています。以下に辞書からいくつか例文を引用しておきますので、to doの部分が今回説明した意味で使われていることを確認してみてください。


I never thought I'd live to see the day when things were better.


Somewhere around the age of 14 he left his native homeland never to return.


The vicious cycle of building roads only to see the number of cars increase should be put to an end.



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