南半球の高校に単身留学している人の大学受験についてvol.16 ―帰国生大学入試についてvol.64―

(2012年2月10日 17:20)

こんにちは。SOLの余語です。
前回の記事では、これまで「南半球の高校に単身留学している人の大学受験について」というタイトルで連載してきたものの内容をまとめました。そこでは、オーストラリアやニュージーランドの高校に単身留学している人は最終学年が始まる直前の12月・1月の長期休暇から帰国生入試に向けた準備を始めるべきと述べたのですが、実際に受験する9ヶ月前ということもあり、2012年度の受験を考えていながら、この休みの期間に何もしなかった人もいるかと思います。


SOLでは、このような人に卒業した次の年に受験すること(例えば、2012年11月に高校を卒業するなら、2013年度に受験をするということです)を勧めています。その理由の一つは、春期や夏期の休暇期間を合わせた4~5週間、日本の塾や予備校で受験準備をしたとしても、自分の持つ潜在能力を十分に引き出すことができないということです。また、日本にはどのような大学があり、そこを受験するためには何が必要かということについての正確な情報にふれるのが遅くなってしまうがゆえに、「自分がそこで学んでいることで満足感を感じることのできる大学」に入学できる可能性が低くなってしまうということもあります。昨今、日本の新聞を読むと、大学が休学者や中退する人の増加に悩んでいるという記事を目にすることが多くなりましたが、自分に合わない大学に4年間も通うのは苦しいことだろうと僕も思います。


また、日本の大学には、高校卒業から受験する時点までが1年以内であれば、帰国生入試の受験を認めるところが多くあります。例えば、早稲田大学では7月中旬の出願手続きを行う時期に高校を卒業して1年以内であれば出願資格を得ることができますし、上智大学やICU、学習院大学のように海外での滞在期間が2学年以上であれば、高校卒業から大学入学まで2年以内(もしくは、2年未満)は受験ができるところもあります。さらに、中央大学法学部、商学部には英語運用能力特別入試という入試があり、そこではTOEFL iBTやTOEICなどで一定以上のスコアを取っていれば、高校卒業からの期間に関係なく出願資格を認められています。このように、高校を卒業した翌年でも受験が可能な大学が多くあり、受験校を十分に確保することができるということも、上で述べたような受験方針を勧める理由です。


南半球の高校に単身留学している人が「卒業後すぐに大学に入学しても、日本では一浪の年齢になるので、もう一年遅らせることはできない」と言うのをよく耳にしますが、海外に単身留学することを決意したのであれば、滞在地と日本の教育制度の違いによって生じる影響についてはある程度の覚悟を持って臨むべきですし、一浪、二浪の年齢で大学に入学するのは帰国生の中ではむしろ多数派です。どの大学で学ぶかということは将来の生活設計に関わる重要な事項の一つですから、あせることなく慎重に受験準備の進め方を決めてもらえればと思います。


なお、以前の記事でも述べたことですが、僕らにはこれまで卒業した翌年に大学受験をする南半球の高校への単身留学生を指導してきた経験があります。具体的には、2009年度に指導した生徒のうち3名、2010年度は2名が高校を卒業した翌年の3月頃から受験準備を始め、秋から冬にかけて帰国生入試などを受験しました。それぞれ、早稲田大学政治経済学部、上智大学総合人間科学部心理学科、同志社大学スポーツ健康科学部(AO入試)、埼玉大学教養学部、そして青山学院大学法学部(一般入試)に合格し、満足感を感じる形で受験を終了したようです。このような結果を見ると、英語学習の面でも、小論文試験の対策の面でも、期間を長くかければかけるほど、より大きな成果が上げられるのだと思います。


それでは、オーストラリアやニュージーランドの高校に単身留学している人の大学受験に関するシリーズはこれで最終回とします。今回の内容に関して、ご質問などがありましたら、以下のフォームよりご連絡ください。


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