帰国生大学受験セミナー通信vol.14 ―SOL帰国生大学受験セミナーについてvol.37―

(2012年9月17日 18:35)

こんにちは。SOLの余語です。
9月2日に早稲田大学で帰国生入試が実施されてから2週間経ちましたが、その間に慶應義塾大学やICU、上智大学などでも入試がありました。SOLではこの週末に人生で初めての受験を体験した人が多く、教室で受験日の前に行った面接練習に緊張感を感じながら臨むというケースも見られました。


さて、以前から帰国生大学受験セミナーの「共通小論文」の授業で扱った文章の内容に関する記事をこのブログに掲載してきました。今回は、8月20日から31日までの期間に教材として用いたものを紹介したいと思います(この期間に出題する問題は、これまでに生徒が取り組んできた問題のまとめになるようなものと、前島と僕が今年の入試で出題される可能性があるものになっています)。


・現代社会においては、日々の生活に必要な物資を調達できない失業者などを対象とする社会福祉制度を富裕層の支払った税金で維持することに関して、社会の構成員の誰もが社会的弱者になる可能性を多分に持っており、この制度が社会で最も恵まれない人々を救済するものであることをもって正当化されることがある一方で、社会的弱者になることを非現実的と捉える富裕層にとっては、社会福祉のための累進的な税制が個人の自由権を侵害し、自由な存在であるべき人間の尊厳を損なうものであるということを述べるもの。


・現代の日本社会では、政治的決定を早急に行うことが求められているが、それは日本の政治家や官僚に見られる自己の無謬性を強調しようという傾向を強めることになるし、政治的決定の対象には(少なくとも、短期的には)採算性でその有効性を図ることが不可能な社会的共通資本が含まれるため、必ずしもスピード感を持って対応することが望ましくない場合があるということを述べるもの。


・日本の社会文化の特徴として「競争的な集団主義」(構成員の全てが同じような考え方を持ち、少数意見が存在しないことが理想とされるということだけでなく、上下関係と「横」の関係が存在し、場面によってどちらが強く前面に出るのかに変化があることや、集団の内外で激しい競争があること、責任は個人ではなく集団全体で取ることを特徴とするもの)があることを指摘するもの。


・グローバル化した現代の世界においては英語が国際共通語となり、日本でも企業や教育機関などで英語の習得が喫緊の課題とされているが、このような状況は英語を母語とする国々の人にとって有利なもので、日本人がアンフェアな扱いを受ける可能性がある。これを考えると、英語の習得がグローバル社会に参加するための第一条件とする姿勢が、日本人の「グローバルな政治の決定過程に自分たちは参加できない」という深い諦念を示すものであるということを述べるもの。



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