今年も青谷准教授のセミナーに参加してきましたvol.3 ―英語学習の勧めvol.124―

(2013年5月8日 14:30)

こんにちは、SOLの余語です。
前回は、英語運用能力を向上させる(=TOEFL iBTのスコアを上げる)には、英語を日常生活の中で使用する体験を蓄積するだけでは十分でなく、文法や語彙のような知識面に関する学習も同時に行わなければならないということを説明しました。帰国生や海外生の中には海外での滞在年数が長い場合でもTOEFL iBTのスコアが一定のところから伸びないというケースが見られますが、その原因の一つに英語運用能力を伸長させるための取り組みにおける学習的な側面を軽視していることがあると思われます。


学問的な文章を読んだり、年齢相応な内容のエッセイを書いたりする能力を習得するために語彙の学習が必要不可欠であることは前回の記事で示したデータが明確に示していますし、海外の高校などで授業を受ける中で経験的に実感している人も多いはずです。それに加えて、SOLでは帰国生大学受験セミナーの受講生一人一人の学習プランを立てる際に、英語圏で最もよく用いられる7000語のうち意味が理解できるものがいくつあるかを測定するテストを実施しており、その結果を見る限り、正確に意味を答えることのできた語数とTOEFL iBTのスコアに相関性があるという印象を持っています(例えば、TOEFL iBTのスコアが100点を超える人は最低でも6500語を理解していますし、80点ぐらいだと6000語を下回ることが多くあります)。


また、前回示したのと別の研究で、ある英語の文章をスムーズに読んでいくためにはそこにある単語の98%以上の意味を理解していることが必要とされることを主張するものがありますが、辞書で意味を調べなければならないものが少なくない場合には文章を読むという作業が1回1回止まってしまうためにリズムが狂ってしまい、順調に読み進むことができませんし、これによって読書をするモチベーションが損なわれてしまうということはよくあることだと思います。英文の読解力や読むスピードを上げるためには多くのものを読むことが求められますので、この点でも理解できる語彙の量を増やすことは英語学習において重要度の高いものだと言えるでしょう。


単語や表現の学習については、分からないものを見つけたら辞書を引くことはもちろんですが、頻出のものがまとまっている単語帳のような教材を用いて行なうのが効率的です。中でもTOEFL iBT対策のものは英語圏における頻出の単語や表現を取り上げているので英語学習には最適なものであり、SOLでは受講生に以下のテキストを勧めています(なお、同じ筆者が学問的なテキストを読むのに必要なものをまとめたものが続編として出版されています。関心のある人はAmazonで筆者の名前を用いて検索してもらえればと思います)。


・林功『TOEFL iBT頻出英単語1700-iBT完全対応版』
https://www.amazon.co.jp/TOEFLiBT%E9%A0%BB%E5%87%BA%E8%8B%B1%E5%8D%98%E8%AA%9E1700%E2%80%95iBT%E5%AE%8C%E5%85%A8%E5%AF%BE%E5%BF%9C%E7%89%88-CD-BOOK-%E6%9E%97-%E5%8A%9F/dp/4860641329/ref=sr_1_6?ie=UTF8&qid=1367988769&sr=8-6&keywords=toefl+%E5%8D%98%E8%AA%9E


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