SOLお勧めの電子辞書について(2016年3月版)vol. 2 ―英語学習の勧めvol.147―

(2016年3月29日 19:30)

こんにちは。SOLの余語です。
前回は、英語の学習を進めるために最適な電子辞書とはどのようなものかを述べる前段として、電子辞書と書籍として出版されている辞書のどちらが学習用具としてよいのかということについて考えてみました。紙の辞書はある単語を使った例文やイディオムが一目で把握できるという利点がありますが、正しい使い方が身に付いていれば、収録されている単語の範囲や使用目的の異なるものが複数入っている電子辞書の方が単語の用いられ方の全体像に対する理解を持つのによいと思います。

さて、最近、電子辞書と並んで多くの生徒が使っているのがインターネット上に存在する無料で利用できる辞書です。海外の高校に通う人はレポートの作成などのためにPCを携帯していることが多いですし、ほとんどの人が持っているスマートフォンでも手軽に利用することができるということがインターネット上の辞書を利用する人が増えた背景にあるのだと思います。その中でも、英単語をGoogleなどの検索サイトで入力すると常に上位で表示されるweblioというサイトで単語の意味を調べる人をよく目にします。

このサイトでは、英単語の意味をざっとまとめたものがページの上部に表示され、下の方にスクロールしていくと研究社新英和中辞典の解説が掲載されているのを目にすることができ、さらにその下にはその単語を使った代表的なイディオムが列挙されています。ページの最も上に位置する(そしてここで閲覧を止めてしまう人が少なくないと思われる)単語の意味の一覧は、誰かとコミュニケーションをとっている最中のように時間的な余裕がない場面でしか有用性がない簡潔なものですが、その下にある研究社新英和中辞典の説明は用法や一緒によく使われる語まで説明されており、一見すると英語を学習する全ての人にとって役立つものだと思われます。

しかし、僕らが生徒に勧めている電子辞書に搭載されているジーニアス英和大辞典と比較すると、単語の意味や用法についての説明が十分なものだとは言えず、その上、日本の学校で習う文法の専門用語が分かっていないと理解できない箇所も目につきます。例えば、giveという単語を2つの辞書で引いてみると、研究社英和中辞典では「give+間接目的語+直接目的語」、もしくは「give+目的語+目的語」の形で使うと記載されている一方で、ジーニアス英和大辞典では「give+O1+O2」というように用いられるとの表記の後に「O1」が「何かを与えられる人」で、「O2」が「O1に与えられるもの」であるという説明があります。このような事例を見ると、研究社の辞典は「直接目的語」や「間接目的語」といった日本の中学校や高校の授業で用いられる用語や概念などが一定程度頭に入っていないと、使いこなすことが難しいものだと考えられます。

また、weblioである単語を調べた場合、その単語の持つ一つ一つの意味に対して付いている例文はそれほど多くありません(多くても2つというのがほとんどのように思えます)。この点、英和大辞典というタイトルのついた辞書にはより多くの例文が掲載されているのが通常であるため、それをいくつか搭載している電子辞書を使うと膨大な数の例文にふれることが可能です(僕らが推薦しているものには例文を調べるためのものと言ってもよい研究社の英和活用大辞典が入っています)。調べている単語や表現が実際に使われているのを目にすることでその用法やニュアンスなどに対する理解を深めることができます。そして、他の人の書いた文法・語法的に正しい文を模倣することがエッセイを書く能力を向上させるために重要な学習プロセスであることを考えると、英語を学習する際にはできるだけ多くの例文を参照できるようにしておくことが必要だと言えるでしょう。このような観点からもインターネット上の辞書は電子辞書に比較して望ましい学習用具ではないように思います。

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