単語の学習について vol. 3 ―英語学習の勧めvol. 158―

(2016年6月28日 18:45)

こんにちは。SOLの余語です。
「英語学習の勧めvol. 157」では、TOEICを受験する人にとってどれくらいの数の単語の意味や用法を理解できるようになっておくべきかということを説明しました。日本の大学入試で一つの目安となる800点以上を目指すのであれば、日常的な読み書きで用いられる2,000語の他にビジネスの場面でよく見聞きするものに対する理解が必要ですし、それ以上のものが目標なら法律や政治の分野に関するものまで含めた4,000~5,000語がターゲットになると思います。

さて、帰国生が受験することの多い英語運用能力を測るテストのうち、今回はTOEFLやIELTSでよいスコアをとるための単語学習の目標について考えてみたいと思います。これらのテストが実施される目的は、英語圏以外の国や地域からの留学生が英語を主要な使用言語とする大学において充実した学習生活を送るのに必要なものがあるかを見ることにあり、そこで求められる語彙の数は日常生活においてふれられるものを遥かに超えるということになります(日本語が用いられる大学に入学するのに日本語を母語とした人が現代文を学ぶことが必要になるのを考えれば、当然のことだと言えるでしょう)。

前回の記事で、英語で書かれた文書全てのうち80%のものを理解するには2,000語が必要になるということを述べました。そこから単純に考えれば、2,500語で全てのものの内容が把握できるということになりますが、単語の学習に取り組んでいる人の多くが実感している通り、これは事実に即しているとは言えません。口頭でのコミュニケーションでも読み書きの形で行われるものであっても同様に、必要となる語彙量を横軸に、カバーできるものの全体に対する割合を縦軸にしたグラフでは、2000語までは急激な右肩上がりの線を描く一方で、そこからは傾きがカバーできる文書の割合が増えるにつれて水平に近づいていくようになります。そして、TOEFLやIELTSで高いスコアが取れるかどうかは、意味を理解できるもの数が増加しても、読めるようになる文書の割合が大きく変化しない2,000語以上の領域でいかに多くのものの意味が理解できるかにかかってくるのです。

具体的な数としては、この問題について書かれている書籍などによって様々ですが、最低でも10,000語、そして多い人だと10,000 word family(word familyという単位は聞きなれないものだと思います。これは、例えばapplicantやapplicationといったapplyの派生語を独立したものとは扱わず、全てapplyとしてカウントするという考え方です。10,000 word familyというのは、日本で発行されている単語帳で採用されている数え方に直すと30,000~40,000語となる可能性があります)の知識が必要だと述べられています。この何割かは学校の授業で吸収することが期待できるものですが、そこで扱われない分野に関する文章も多く出題されることを考え合わせても、単語の学習を学校の授業外で行う必要性があることを強く感じさせる数字だと思います。

※TOEFLやIELTSは、TOEICと異なり、WritingやSpeakingといった自分の考えを英語で表現するセクションがあります。このようなテストで自由自在に使える単語を増やすことは、見て意味が分かるものを増加させるよりも学習面で努力が求められることが一般的に確認されています。このような単語の習得に関する傾向によって、この2つのテストを受験する場合には単語の学習を行うことの重要性はより高いものとなると思います。

TOEFLやIELTSでよいスコアを取るには、そこで求められる高い水準を満たすために、しっかりと計画を立てて単語の学習を進めていかなければなりません。次回からは、その具体的なプロセスについて説明をしていきたいと思います。

それでは、今回の内容についてご質問などがありましたら、以下のフォームよりご連絡ください。

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