立教大学経営学部の帰国生入試について ―帰国生大学入試についてvol. 357―

(2023年2月17日 19:15)

こんにちは。SOLの余語です。
前回までの記事では、首都圏の有名私立大学の中でも最も多様な入試制度を展開していると思われる法政大学の特別入試の概要をお知らせしました。その中には、海外の教育機関で学んだ経験があり、英語運用能力が高い人が受験できるものがいくつもありますので、関心がある人は大学のホームページで自分がどのようなものを受験できるのかを確認するのがいいと思います。

さて、立教大学は例年、一般入試で多くの人が受験することや、様々な形で大学のあり方を改革していることで注目を集めている大学です。この大学では経営学部が帰国生入試を実施していますが(以前は文学部や法学部などでも行われていましたが、次々に廃止されてしまいました)、この学部は経営学科と国際経営学科の2つの学科で構成されており、前者では企業に対する企画のプレゼンテーションをグループで行うことを主な内容とする「ビジネス・リーダーシップ・プログラム(BLP)」、後者では英語で経営学の学習を行っていく「バイリンガル・ビジネスリーダー・プログラム(BBL)」が高く評価されて、帰国生の間でも受験したいと考えている人が多いようです(一昨年度には慶應義塾大学に合格しているのに、こちらの方が本命だと言って受験に来た人もいたようです)。

この帰国生入試では、TOEFL iBTやIELTSといった学部が指定する英語運用能力試験の成績と小論文試験の出来によって合否の判定が行われます。例年、11月下旬と首都圏の有名私立大学の帰国生入試やAO入試の中で最も遅い時期に実施されるものになるため、そこまでに行われたものにおいて満足のいく成果が出なかった(そして、英語運用能力試験の成績からすればより社会的な評価の高いところに合格することが期待できた)人が集まって来ますので、TOEFL iBTやIELTSのスコアに関してはそれぞれ90、6.5という水準を超えておくべきだと思います。

また、小論文試験においては、A4用紙3枚程度の長さの問題文が与えられ、そこで扱われたトピックに対する自分の考えを述べるという形式が通常で、そこでは、人からどのようにモチベーションを引き出すべきかといった経営学で扱われるテーマに関するものが取り上げられることが多いです。ただし、経営学の研究者が書いたと思われるものはそれほど目にしないので、日本語の文章読解力を高め、自分の考えを明確な形で述べることができるようになるための取り組みをするのがよいと思います。

この入試の出願手続き期間は9月下旬から10月中旬になります(今年度は、Web登録期間が9月29日~10月7日で、郵送物を送付する期限が10月17日でした)。学科によって学ぶことの中心が異なりますので、志望理由書を作成する際にはパンフレットなどでどのような授業があるかを確認した方がよいでしょう。

それでは、日本の大学の帰国生入試やAO入試の受験に関してご質問などがありましたら、以下のフォームからご連絡いただくか、info@schoolofliteracy.comにメールをお送りいただければと思います。よろしくお願いいたします。

【教育相談フォーム】
https://www.schoolofliteracy.com/consultation/form.html

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