首都圏の女子大学の帰国生入試について ―帰国生大学入試についてvol. 360―

(2023年3月17日 20:00)

こんにちは。SOLの余語です。
前回は、立教大学の法学部や社会学部、異文化コミュニケーション学部、GLAP(Global Liberal Arts Program)で実施される国際コース特別入試の概要をお知らせしました。この国際コースが大学に入学してきた人の知的な好奇心を満たすことについてどれだけのことができるかについては、安定的に確保できる教員の数やカリキュラムのあり方から大きな疑問が残りますが、海外の教育機関で学んだ経験を持つ人の中に受験したいと考える人は多くいるようです。入試は自由選抜入試と同じ形で行われますので、 2月24日の記事も参考にしてください。

さて、ここまで首都圏の有名私立大学の中で海外の教育機関で学んだ経験を持つ人からの人気が高いところで実施されている帰国生入試やAO入試を取り上げてきましたが、その他の大学でもこのような形式の入試は実施されており、今年度の生徒が駒澤大学や東洋大学のものを受験しました。また、SOLの帰国生大学受験セミナーには、女子大学を受ける人が例年1、2人おり、2022年度も聖心女子大学や津田塾大学、日本女子大学の帰国生入試や総合型選抜の受験に向けた準備をしている人がいました。これらの大学の入試の中で以前から帰国生に門戸を開いているものはこれまでに紹介したものに比べて、TOEFL iBTやIELTSといった英語運用能力試験の成績を提出する場合高い水準のものが求められませんし、小論文試験の出来についても同様なことが言えます。

ただし、女子大学の入試の競争が緩やかなものになっていることの背景には、近年、男女共学の大学への入学を希望する人が増加していることや、異文化コミュニケーションや国際社会との関わりの中で生じている問題に焦点が当てられた学部・学科が多いといった形で学ぶことのできる内容に偏りが見られることがあり、これらが問題にならない人にとっては充実した学習環境を提供してくれる上に、社会的な評価も一定のものが得られるところになっています。例えば、津田塾大学の学芸学部では、面接試験に向けた準備がしっかりできている人であれば、IELTSのスコアが5.0でも合格可能性がありますので、英語運用能力試験の成績の面で海外で生活したことの成果が出せなかったという人は受験を検討する価値があると思います。

首都圏の有名女子大学の帰国生入試や総合型選抜は、多くの場合、9月中旬に出願手続きがあり、10月から11月初旬にかけて試験が実施されます。大学や学部・学科によって英語運用能力試験の提出が求められているかが異なりますし、試験についても日本語による小論文試験や読解論述試験が実施されたり、オンラインでの面接試験のみが行われたりするところがあるというように様々な形が見られます。自分が学びたいものを扱っている大学や学部・学科で必要なものを入試要項で確認して、それに合わせた対策を行うのがよいと思います。

それでは、日本の大学の帰国生入試やAO入試の受験に関してご質問などがありましたら、以下のフォームからご連絡いただくか、info@schoolofliteracy.comにメールをお送りいただければと思います。よろしくお願いいたします。

【教育相談フォーム】
https://www.schoolofliteracy.com/consultation/form.html

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