【学生の声】久保慶子(早稲田大学第一文学部 2005年度入学)

「日本の大学に行きたい」――両親の海外駐在が先何年になるか分からないまま、その思いひとつで単身帰国した私は本当は不安ばかりを抱えていました。

 でも、前島先生、余語先生、そして同じ境遇にいる帰国子女の友達に出会いそんな当初の気持ちは吹き飛び、受験生ながらとても楽しい毎日を送ることができました。

 日本の大学とは言っても、学びたいことどころか志望校すらも定まっていなかった状態だったのにも関わらず沢山相談に乗ってくれ、最終的には本当に行きたい!と思う大学を見つけ合格、最高の大学生活を送った後にそんな私の経験を必要としてくれた企業に巡り合い、今は遣り甲斐を日々感じながら日本で働いています。

 前島先生、余語先生にお会いしたのは、この文章を作成している今から5年前です。でも、当時のことをこんなにも鮮明に思い出せるほど、「受験勉強」を超えた学びと気づきを与えて下さる帰国子女入試の準備期間でした。

 帰国子女受験で最も重視される小論文指導では只書くだけではなく、様々な国からの帰国子女のクラスメイトとディスカッションをする機会が沢山設けられていた為、自分の視野、そして表現力が広がりどんな課題に対しても気持ちを素直に述べられるようになりました。また、現地で日常的に使用していた英語に対しても、帰国子女の苦手とされる文法構造を改めて指導して頂いたお陰で本番の受験問題に対しても自信を持って臨むことができました。何より、同じ受験生とは言え滞在していた国も期間も全く異なる私たち一人一人の個性を引き出し、受験においていかに最大にそれを発揮するかを指導して下さった先生方のケアの徹底・丁寧さには今でも本当に感謝しています。

 個々を見つめ、その違いを大切にして下さる先生たちのお陰で、受験生ながら最高の日々をおくることができたと今改めて感じています。今、胸を張って「日本に帰って良かった」と言えるのも、始まりはこの忘れられない数ヶ月の経験があったからだと強く感じています。

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