帰国生大学受験セミナー通信vol.20 ―SOL帰国生大学受験セミナーについてvol.44―

(2012年10月22日 19:20)

こんにちは。SOLの余語です。
「SOL帰国生大学受験セミナーについて」のvol. 38vol. 41では、SOLの生徒がどのような形で面接試験に向けた準備を進めるかということを説明しました。面接試験に向けた準備の中で、試験会場で話すことの基本的な方向性の決定や面接メモの作成、試験に模した形での練習など、様々な場面で教師がサポートしていますが、前々回の記事に引き続き、教師がその際に指摘することが多い点について述べたいと思います。


面接試験は基本的に受験生のコミュニケーション能力を見るものです。これを考えると、与えられた質問に対応した答えを相手が理解しやすい形で伝えられるか否かが重要なことの一つとなるのは当然のことですし、僕らが発言内容だけでなく、その形式についての指導をすることがあるということは前々回の記事の中で述べました。これに加えて、面接試験の場で面接官と受験生の間のコミュニケーションを活発なものにするためには、自分が海外で経験したことなど、具体的なエピソードを発言内容に含めることによって、面接官が質問したいと考えるようなポイントを増やしていくということが考えられます。


例えば、今年SOLに通ってきている生徒の中に、通っていた海外の高校で教師が授業を運営するのをサポートするボランティア活動に参加していた人がいます。そこで行なう活動は、日本の高校で生徒が授業補助の仕事をするのとは異なり、他の生徒が授業内で行うプレゼンテーションの内容や進行形式に関するプランを事前に聞いて、修正すべき箇所をアドバイスするなど、教師が指導する領域にまで踏み込んだものでした。このような日本の教育制度では見られない生徒の授業に対する関わり方は、どのような学部・学科を受験するにしても、面接官にとっては興味深い話であるはずですし、これに関する質問をすることでその実態に関する理解を深めたいと考える人もいると思います。


ただし、発言する際に具体的なエピソードを入れることが望ましいと言っても、それをダラダラと話すのは時間に制限のある面接試験の場では適切とは言えませんし、面接官にコミュニケーション能力や様々な事柄の重要なポイントを把握する能力のあり方について疑問を持たれてしまう可能性もあります。この点、18、19歳という年頃であることの多い日本の大学の受験生のコミュニケーション能力はそれまでにどのような環境で生活してきたかということなどによって大きな個人差があり、どの辺りに適切なバランスがあるかということをすでに体得している人もいれば、上で述べたような形で話を展開しようとする人もいます(逆に、具体的なエピソードを入れずに話してしまったり、十分な説明を行わなかったりというケースも少なくありません)。この点を受けて、面接メモの作成や実際の試験を模した練習の中で具体的なエピソードを適切に語る語り方というのも、僕らの指導項目の中で重要なものの一つとなっています。


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