国際基督教大学(ICU)の4月入学帰国生特別入試について(2013年度版)―帰国生大学入試についてvol.185―

(2013年7月2日 19:00)

こんにちは。SOLの余語です。
前回は、例年、受験者数が最も多いものの一つである早稲田大学の帰国生入試の出願資格を得るための条件や、合否判定に強い影響を持つものは何であるのかということをお知らせしました。法学部や商学部、文学部、文化構想学部では高い英語運用能力がなければ合格するのが難しいことが多いですので、これらの学部を受験予定の人は英語試験対策に注力してもらえればと思います。


さて、今回は帰国生の間で人気の高い国際基督教大学(ICU)の4月入学者を対象とした帰国生特別入試を取り上げたいと思います。この入試制度で出願資格が認められるための条件は以下の通りです。


(1)外国の教育制度を採用する中学校・高校に2学年以上継続して在籍したこと
(2)通常の12学年の教育課程を修了している(もしくは、修了見込みである)こと
(3)高校卒業から大学入学までの期間が2年未満であること
(4)高校の採用している教育制度において大学入学資格を取得していること



上の(1)の条件は帰国生入試においてはあまり見かけないもので、「外国の教育制度を採用する海外の中学校・高校」となっていません。これが何を意味するかと言うと、自分の通った中学校や高校の所在地を問わないということであり、日本にある国際校で学んだ人でも中学校・高校の在籍期間に関する規定が満たせるのであれば、この入試制度における出願資格を得ることが可能です。また、外国の教育制度を採用する中等教育機関で継続して2年以上学んだ後に日本の高校に編入した場合、日本の教育制度では「高校卒業資格=大学入学資格」であるため、高校を卒業している、もしくは卒業見込みであることが証明できた時点で受験ができるということになります。


合否の判定は、出願時に提出した書類の内容や筆記試験(小論文試験)・面接試験の出来、英語試験の代わりとなるTOEFL iBT・TOEIC・IELTS(Academic Module)のスコアを合わせて複合的に行なわれます。とは言え、大半のケースでは、2つの英語運用能力試験のスコアが高く、小論文試験で問題にしっかりと対応できることが必要になり、TOEFL iBTのスコアは少なくとも95点以上であることは望ましいですし、小論文試験の過去問やそれと同様の水準のもので練習を重ねておくことが大切です(なお、TOEICのスコアに関しては注意しなければならない点がありますので、こちらを参照してください)。


出願手続き期間は8月20日から30日まで(消印有効)となりますが、海外の教育機関を卒業した(もしくは、卒業見込みである)人はそれより前の7月12日まで(原則として必着)に卒業証明書や在籍期間証明書、成績証明といった出願資格があることを証明するものを大学に送ることが望ましいとされています(ただし、オンライン登録が済んでいれば書類を出願手続き期間に送ることで出願が認められますが、その書類に不備がある場合には問題となる可能性があります)。また、志望理由などを説明する書類を作成したり、TOEFL iBTなどの英語運用能力試験の直送手続きを取らなければならなかったりするので、受験を考えている人はそれらの準備を早めに始めるようにしてください。


それでは、今回の内容に関して、ご質問などがありましたら、以下のフォームよりご連絡ください。
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