明治大学国際日本学部の海外就学者特別入試について(2013年度版)―帰国生大学入試についてvol.192―

(2013年7月26日 19:05)

こんにちは。SOLの余語です。
前回は、明治大学法学部の海外就学者特別入試の概要をお知らせしました。この入試制度における出願資格の認定の条件には不明確な部分があり、ある海外の教育制度において統一試験や最終試験を受験した結果、大学入学資格を取得できている場合でも、TOEFL iBTなどの外国語運用能力試験の結果の提出が求められる場合があるので、自分が条件を満たしているかという点に疑問がある人は大学の事務局に事前に問い合わせるべきです。また、試験当日には筆記試験や面接試験だけでなくプレゼンテーションもあるので、その準備を小論文の教師と進めるようにしてもらえればと思います。


さて、今回の記事では、同大学の国際日本学部が実施する海外就学者特別入試を取り上げます。この学部が設置された当初はそれほど競争が厳しくなく、僕らが指導した生徒が皆合格したことを記憶していますが、日本のポップカルチャーが世界的な人気を博すようになったことなどが関係しているのか、受験する人の数が大幅に増加しました。ここで出願資格を得るには、「日本国籍、もしくは永住権などを有していること」の他に、外国の教育制度を採用する海外の教育機関に在籍した期間や、高校卒業から大学入学までの期間に関して、以下の2種類の条件のいずれか1つを満たすことが求められます。


・外国の教育制度を採用する海外の高校に、最終学年を含めて2学年以上在籍し、2012年4月1日から2014年3月31日の間に卒業している(もしくは、卒業見込みである)こと
・外国の教育制度を採用する海外の小学校・中学校・高校に通算で4学年以上在籍し、2013年4月1日から2014年3月31日の間に国内外の高校を卒業した(もしくは、卒業見込みである)こと



そして、これらの条件に加えて、英語運用能力試験のスコアに関する以下の3つの基準のうち1つを上回ることが出願資格の認定のために必要とされます。


・TOEFL iBT 68点以上
・TOEIC 700点以上
・IELTS(Academic Module) 5.5点以上



合否の判定は、第一次選考(書類審査)と第二次選考(小論文試験、面接試験)を通じて行なわれます。日本語・英語にその他のものを合わせた3つ以上の言語に堪能である場合などを除いて、英語運用能力試験のスコアが大学の定める基準と有意な差がないのであれば第一次選考を通過するのは難しいことですし、出願手続き時に提出する志望理由書の内容にも気を配ることが必要となります。また、文化研究に重点を置いた学部であるために、小論文試験では文化のあり方や差異などをトピックとした文章が問題文となる可能性がありますので、受験を考えている人は青木保氏の異文化理解に関するものや内田樹氏の『日本辺境論』のような書籍を読むことで、上のような問題に関して小論文の内容とすることができるものを準備しておくべきでしょう。


出願手続き期間は8月23日から30日までとなります。TOEFL iBTのスコアは大学への直送が求められていますし、800字の志望理由書を作成しなければならないので、出願に向けた準備をなるべく始めるべきです。


それでは、今回の内容に関して、ご質問などがありましたら、以下のフォームよりご連絡ください。
【お問い合わせフォーム】
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